和食がユネスコ世界無形文化遺産登録




日本の「和食」がユネスコの世界無形文化遺産に登録されたようですね。

和食料理人の村田吉弘さんが言うように、和食は「だし」と「うまみ」をベースにしたたぐいまれな食文化。

鰹や昆布からうまみを抽出する食の技術文化は世界的にみても日本だけの独自技術。

西洋は獣脂(油脂分)で味を構成するので高カロリー。日本はカロリーゼロのうまみ成分で料理を構成するのが特徴。これは日本だけらしい。

なぜか?

1300年前に天武天皇が肉食を禁じたからだ。

律令制伊勢神宮式年遷宮もそうですが、天武天皇って壬申の乱で日本をいったんリセットしたあと、ありとあらゆることを一人で日本の基本的システムをつくってしまったんですね。天才的です。

なお、天武天皇=ヨン・ゲソムン(高句麗の宰相・将軍)説については以下を参照。

天武天皇の正体と古代ユダヤ教と日本の秘密
http://d.hatena.ne.jp/gyou/20120305


昨年の弊ブログでとりあげた村田吉弘さんのインタビュー(2012年1月)を再掲しておきます。



【過去ブログ再掲】
●[技術人類学]和食を世界文化遺産に!
http://d.hatena.ne.jp/gyou/20120112

昨日早朝に聞いたラジオ深夜便にはちょっと感動。(早朝は何にでも感動し易い)


日本の食文化をユネスコ無形文化遺産に登録する運動をされている村田吉弘さんという和食料理人のインタビュー。

既に、高級フランス料理やメキシコ伝統料理、地中海料理、さらに韓国の宮廷料理が登録されているらしい。

日本には他国にはない「和食」というたぐいまれな食文化があった、ということにあらためて驚く。

和食のすごさに驚いた。日本人にとって「和食」はあまりにもあたりまえすぎて、これを客観的に対象化することができなかったのだろう。こんなにすばらしい食文化があったのに。

技術人類学の観点からも興味深い。

だしとうまみの食文化!

多様な発酵調味料(みそ、しょう油、みりん)の食文化。

「いただきます」と「もったいない」の食文化(いずれも命(いのち)を大切にすることに通じている)。

日本の食材は世界一おいしい。世界中の食を調査した村田さんはそう断言する。


農水省のサイトから村田さんのコメントを拾った。和食の特徴を端的に要約している。

http://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/index.html
日本食文化の世界遺産化プロジェクト


<以下引用>
海外では油脂分を中心に料理を構成している。うまみを中心に構成しているのは日本だけ。日本料理はカロリーゼロのうまみという共通項で括ることができる。

アカデミーで海外でコングレスに行く時に、日本料理というのを論理的に説明する時に言うのですが、結局、母乳の中に入っているものの中に油脂分とうまみ成分と甘みがあるわけで、この3つは脳の中の快感中枢を刺激して、食べてもまた食べたくなるものです。世界各国の中で、大方の国は油脂分を中心に料理を構成しているんですけれども、うまみ成分を中心に料理を構成している国というのは我が国だけです。それは長年の仏教国であり、獣類の肉を食べなかったということとともに、油は高く、燃やすものとして使用していました。鎖国が長いこと続いていたこともあります。日本料理を全般として共通項というのは、うま味を中心に料理を構成しているということだと思うんです。

油脂分は、1ccで9kcalありますけれども、うま味成分はカロリーがゼロですから、日本料理、懐石だけで申しますと、平均で65品目、1,000kcalという、フランス料理では、23品目で2,500kcalという世界が生まれる。これは、世界に誇るべき食文化であると思います。
<引用終わり>