STAP細胞は存在する、しかし再現は簡単ではない、というチャールズ・バカンティ教授のコメント。
生物系研究の再現は極めて難しいことは、再生医療の研究者にとっては常識だったのではないか。たとえば、クローン羊やクローンマウスの再現には長期間誰も成功しなかった。ところが、STAP事件の最中において、日本の科学者はこのことをなぜか言明してこなかった。
●STAP細胞 米教授「簡単再現は間違い」
9月14日 11時53分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140914/k10014591761000.htmlSTAP細胞の問題を巡り、論文の共同著者でハーバード大学のチャールズ・バカンティ教授は、研究室のウェブサイトで、STAP細胞は存在するとしながらも、「簡単に再現できるとしたのは大きな間違いだった」とする文書を掲載しました。
ハーバード大学のバカンティ教授は、科学誌「ネイチャー」から正式に取り下げられたSTAP細胞の論文の共同著者で、自身の研究室のウェブサイトに、最新の研究を踏まえたSTAP細胞の作製方法だとする文書を掲載しました。この中で、バカンティ教授は「当初、STAP細胞の再現が簡単にできるとしたのは大きな間違いで、研究者個人の技術によるところが大きかった」と述べています。
そのうえで、弱酸性の溶液に細胞のエネルギー源となる化学物質を加えることで、STAP細胞を作製する成功率が向上するなどとして、引き続きSTAP細胞は存在するという立場を貫いています。これを受けて「ネイチャー」のニュースブログでは、「バカンティ氏は簡単に諦める人ではないようだ」という記事が掲載されています。
STAP細胞を巡っては、理化学研究所のチームが検証実験を進めていますが、先月、これまでのところSTAP細胞はできていないという中間報告を発表しています。