ドイツのティアハイム「動物の家」


NHKBSプレミアム「旅のチカラ」はときどき見ている。とてもいい番組が多い。

先々週だったか、浅田美代子さんがドイツはベルリンの捨て犬の施設を訪ねる話にちょっと感動した。

浅田さんは「ペットの殺処分ゼロ」を訴える活動をされており、自らも処分される寸前だった被虐待犬と暮らしている。

この番組で浅田さんは、東ベルリンにある動物の孤児院を訪ね、ボランティアとして問題犬の世話する映像がよかった。虐待されて施設に保護された犬(どう猛な猟犬)が徐々に浅田さんになついていくプロセスがちょっと感動的だった。

日本では年間30万匹の捨て犬、捨て猫たちが殺処分されている。昔は撲殺や毒殺だったけれど、最近は炭酸ガスによる窒息死の方法で殺しているらしい。


薄々とは知っていたけれど、想像するだけで恐ろしくなる。現代日本ではペットブームの陰でこのような残酷なことが平気で行われている。江戸時代の日本人が聞くとびっくり仰天して泡を噴くだろう。

ドイツでは捨てられた犬や猫は1匹も殺されることはない。

志村けんの動物愛護的お涙頂戴バラエティ番組があるけれど、30万匹殺処分という日本の現実の前では、偽善的だ。

ドイツでは、捨てられた犬や虐待を受けた犬たちはすべてティアハイム(TIERHEIM)という「動物の家」に保護されて新しい飼い主が現れるまで待つか、現れなくとも一生ここで幸福に暮らす。

http://hula-mele.a-thera.jp/article/2571428.html

虐待を受けて人間不信の心の傷を負った犬たちも、訓練士たちのケアで立ち直っていく。

ちなみに、ドイツにはペットショップと言われるようなものはない。犬を飼いたい人は、この「動物の家」か直接ブリーダーに相談することになる。合理的だ。

すばらしい制度だと思う。

日本はどうしようもなく立ちおくれている。

ドイツでの動物の保護制度については、以下↓の「ドイツからのレポート」が詳しい。
http://www.animalpolice.net/kaigai/Germany1/

ドイツには約500の「動物の家」があるらしい。

浅田美代子さんは日本にもドイツの「動物の家」のような施設を作ろうとしている。


そこで提案。

何の益にもならない放射能除染のための数兆円のお金(我々の血税)を、日本全国に「動物の家」をつくり、そして運営するための予算にまわしたらどうだろうか。