苫米地英人「日本の盲点(スコトーマ)」

苫米地英人氏の新刊。苫米地本の中では重要ポイントが分かりやすくまとめられていてとてもためになる。おすすめ。確か船井幸雄さんも参考図書に挙げていた。

「スコトーマ」とはギリシャ語で盲点のこと。スコトーマは自分の目で見ることができないので分からない。見えないのでその存在にすら気づくことはない。この盲点を作り出しているのが戦後の情報統制。

たとえば、スコトーマの一例:日本とアメリカとの間で「外交」はあり得ない。

なぜか。

日本はアメリカの「チベット自治区」だからである。

日本は未だ独立国ではなく、アメリカの「属国」でしかない。この「属国」という言葉は副島隆彦氏による長年のアメリカ政治思想史の研究から導かれたキー概念。

先の戦争に負けて降伏したあとのサンフランシスコ条約においては、日本の自治権については認めるとあるが、外交権については認められてない。よって、日本はそもそもアメリカと「外交」関係を持つことができないのだ。外交権が認められないということは、日本は独立した国家ではないということ。つまりアメリカという宗主国に対する属国。

たとえて言うと、中国におけるチベット自治区のようなもの。日本はアメリカの「チベット自治区」だったのだ。こんなことは学校では教えてくれない。だからこの事実は大多数の日本人にとってスコトーマ。

小沢一郎さんが「米国と日本は対等の関係になるべきだ」と言ったとたんに、C愛Aの下部組織である地検特捜部の謀略の餌食になる理由もよくわかる。

国家の罠に嵌められた政治経済学者・植草一秀氏の「日本の独立」とはそういう意味だったのですね。

さらにこの観点でみると、311以降の日本の動きもよく理解できる。米国債を売ることができないことも、日本の官邸に米国のわけの分からない連中が巣くって日本政府にあれこれ指示を出していることも、平田オリザ氏が「米国の指示で放射能汚染水を海洋投棄した」という発言をすぐに撤回したことも。

日本の盲点(スコトーマ) 洗脳から脱出する超技術

日本の盲点(スコトーマ) 洗脳から脱出する超技術