昨日は、仕事を早めに切りあげて、知財の種を探しにジュエリーフェアを見学。場所は去年と同じ有明の東京ビッグサイト。
昨年に比べて人が少ないような印象。台風の影響か、それとも震災による経済力低下と宝飾業界低迷の影響か。
古代エトルリアで完成したとされる幻の粒金技法(granulation)を復元させた手塚巌氏のブースが目を惹く。
http://www.tezuca-ryukin.com/JP/about.html
イタリアの彫金師Elio Ruschenaの動物をモチーフにした工芸的ジュエリーも眼を惹く。
ちょっとピンぼけだったので、Elio Ruschenaのサイトから拝借。
http://www.elioruschena.com/
真珠科学研究所の小松博氏によるレクチャー「3つの誤謬論」も興味深い。真珠に関するこれまでの常識の誤謬を正す分かりやすい講義。
1.「アコヤガイに核を入れると真珠ができる」という常識の間違い
2.真珠の光沢はテリか?
3.真珠のテリを再生させる方法
真珠に関する理解が深まる講義だった。
真珠の神秘的輝き(テリ)には、6億年前のカンブリア紀頃の干渉光(オーロラ効果)の起源が関与している、というのが小松博氏の持論。おもしろいではないか。
小松博氏が主宰する真珠科学研究所は世界で唯一の真珠の総合研究機関であり、小松市の「真珠のテリ」のメカニズムの研究は有名。
http://www.sinjuken.co.jp/about_us/index.html
もともと養殖真珠は日本発の技術である。この養殖真珠の危機を、やはり日本発の技術であるマイクロバブル技術(大成博文)が救ったのは興味深い。後日、御木本幸吉の業績とマイクロバブルが真珠養殖を救った経緯(2000年、志摩市)についても検討したい。