検証(5)

レベル7評価の一石二鳥効果について。

この期に及んでの「レベル7」評価は、西村肇教授のように原発事故の真実を解明しようとする人々を封じ込めようとしているものと勘ぐりたくなる。(西村先生は今ごろ泡を吹いてひっくり返っているに違いありません。)


そして、この唐突な認定報道は、以下の一石二鳥効果を狙ったものと感じます。

1 日本の農産物・魚介類の放射能汚染を喧伝することによって、国民の世論をTPPへの誘導する。

2 核爆発に起因する放射能をカムフラージュする。(←「そんなバカな!」という声が聞こえますが、追って説明します。)


どこからの圧力によって、経済産業省原子力安全・保安院はかかる暴挙に至ったのか・・・。察しはつきます。


なお、下記の報道によれば、フランスの放射線防護原子力安全研究所(IRSN)やIAEAは、この認定に疑義を表明していますが結論的にはを否定も肯定もしていない感じ。西村肇先生の見解をお聞きしたい。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110413-OYT1T00328.htm?from=navr

チェルノブイリとは異なる…レベル7に海外機関

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、経済産業省原子力安全・保安院が1
2日、「国際原子力事象評価尺度(INES)」の暫定評価を最悪の「レベル7」引き上げたことについて、海外の原子力専門機関からは、同じ「7」だった1986年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故とは深刻度や被害規模が大きく異なるとの指摘が相次いだ。
 国際原子力機関IAEA)のデニ・フロリ事務次長は12日の記者会見で、福島の事故とチェルノブイリ事故は規模などが「全く違う」と強調し、同列には扱えないとの考えを示した。事故発生時、チェルノブイリ原発は稼働中だったが福島第一原発は停止後で圧力容器の爆発も起きておらず、放射性物質の放出量が大きく異なると指摘した。
 フロリ次長は一方で、日本側のデータに基づくと、レベル7に引き上げた判断は妥当との見方を示した。
 パリ郊外にある仏放射線防護原子力安全研究所(IRSN)のパトリック・グルムロン人体防護局長も12日の記者会見で、「福島の状況は非常に深刻だが、被害の大きさはチェルノブイリ原発事故と比べてはるかに抑えられている」と評価した。
 同局長は「チェルノブイリでは欧州一円に放射能汚染が広がったが、福島では被害が局地的にとどまっている」と指摘。「レベル7」の認定まで約1か月を要したことについては、「事故の分類は対策には直結しない」として言及を避けた。
(2011年4月13日10時42分 読売新聞)