大震災と原発事故の真相(高木善之)

知人から高木善之さんの「大震災と原発事故の真相」という小冊子を送っていただきました。さっそく読ませていただきました。ありがとうございました。

たいへん参考になりました。

いわゆるエコロジー派で反原発派の方々が今回の震災と原発事故をどのように考えているかがよく分かった点で貴重な資料だと思いました。


特に、高木氏のチェルノブイリ事故に関する見解にはとても驚きました。

高木氏の見解によれば、チェルノブイリ事故においては5万人が被曝死し、その後、推定100万人がガンや白血病で死亡したらしい。

上記の5万人や100万人というデータはいったい何を根拠にしているのだろうか。先日読んだ「放射能のタブー」によれば、チェルノブイリ事故の発生から現在までの25年間に事故に起因してなくなった方は128人である。(ロシア科学アカデミー原子力エネルギー安全発展問題研究所のラファエリ・アルチュニアン氏の証言)
http://d.hatena.ne.jp/gyou/20111107#p1

どうして100万人という数字が出てくるのか。

なんだか、「南京虐殺30万人」や「ホロコースト600万人」という昔あったプロパガンダを思い出してしまいました。

福島原発事故については、IAEAからチェルノブイリ級の「レベル7」と指定されていることからすると、高木氏の御説によれば、これから福島原発由来で亡くなられる方は100万人規模に達するということなのだろうか。

それにしても、いまだに福島原発由来の放射能で死んだ人は1人もいないし、致死量の放射線を浴びた人もいない。中川恵一氏は「今度の事故で死者は1人も出ないだろう」と言っている。

事故から9ヶ月経過しようとしているのに、「未曾有の大事故」という触れ込みながら誰一人として放射能が原因で死んだ人がいない。不思議だ。高木氏や武田邦彦先生はこれをどのように説明するのか。たぶん、「これから5年、10年後に死者が激増するはずだ」などと言うのでしょうね。

放射能で死んだ人はいないけれど、高木さんのような欺瞞的なB級エコロジストたちによる放射能恐怖煽動プロパガンダによって、将来を苦にして自殺された方はいったい何人いらっしゃるのだろうか。かわいそうなことだ。