知的生産研究家の永田豊志のこの本がなかなかよかった。
年に数回くらい会社の開発研究者向けに特許や知財関係のプレゼンをすることがある。しかし、いつも情報を詰め込みすぎて、ちょっと分かりにくい内容になってしまうという傾向があった。その証拠に、プレゼン中に船を漕いでいる人がいつも何人かいる。自己満足的なプレゼンでいつも反省する。
この本でプレゼンの本質は何かということが明確になった。ポイントは図解思考で構想を練る、これである。その具体的方法が豊富な例示とともに解説されていて思わず納得。この「納得」させる技術こそプレゼンテーションの極意なのだ。
そうであれば、このプレゼンの極意は、ビジネスシーンだけではなく、日常のあらゆる場面にこそ必要なスキルとなる筈である。人を説得するのではなく、心から納得させる技術。これは人生のあらゆる場面で日常的に必要だ。
永田式図解思考とマインドマップやマトリクスにも言及されていて、他の従来の図解技術との関連性がよく分かった。
この本で紹介されていた「TED」という著名人のプレゼン動画を集めたサイトがおもしろい。世界で活躍している科学者、ミュージシャン、歴代大統領、実業家の実際の講演のアーカイブ。日本語訳つきで視聴できるので便利。英語の勉強にもなります。TEDの日本語サイトは以下。これはおすすめ。
http://www.ted.com/translate/languages/jpn
- 作者: 永田豊志
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 2010/12/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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