フランク・ウィルソン「手の500万年史」

 やられた、という感じ。僕も以前から「手の哲学」を構想していた。「手」こそが技術の源であり、手の働きの外化である技術からあらゆる人間活動(科学や芸術を含む)が分化して来たという僕の技術哲学(技術人類学)の構想においてもっとも重要なポイントになるはず。手を哲学的に考察した本は数少ない。これまで最も優れていると思ったのは坂本賢三の「機械の現象学」。