道具使用と身体図式

 道具使用(言語活動も含む)は「知性」を出現させ呼び込むための格別の身体図式(ベルクソンのいうシェーマ)である。これは坂本賢三のいう「手のはたらきの外化としての技術」を別の角度からいったものである。では、道具という人工物はいったい何かというと、河野哲也がいうように、道具とは潜在的な知性である。あるいは、道具とは結晶化した操作(はたらき)である。(この河野哲也さんの道具に関するテーゼはたいへん気に入っている。)したがって、道具を使うことによって潜在的知性が顕在化する(これはミームの複製に関連する)。