戦争が起きた3つの原因(伊藤貫)

1. 米国政府は少なくても10数回にわたって「米国は決してNATOをドイツより東には拡大しない」という約束を伝えていたのにロシアに対してその約束を露骨に破った。ロシアが何十回もその約束違反に抗議してもまったく相手にしなかった。

2. 2つ目は非常に深刻で米国の腐敗を示すもので、1990年代のロシアの経済混乱期にロシア経済を民営化すると言う名目のもとに行われた経済改革が実は1993年の1月からクリントン政権ハーバード大学とニューヨークの投資銀行ヘッジファンドが仕組んだ大規模窃盗事件であった。要するにロシアの国富、自然資源国有財産を米国が盗むためにやった経済改革プランであった。

3. 3つ目は2014年のウクライナにおけるクーデター。あれは民主化のためのクーデターということになっているが、それは全くの嘘。要するに米国の国務省とCIAがやらせたもので、6000億円以上の資金を使ってウクライナの反ロシア派の右翼連中を利用し、デモで民間人を虐殺してクーデターをやって政府を乗っ取ってウクライナを米国の属国にしてウクライナをどんどんどんどん追い詰めていった。

この戦争は起こるべきして起きた戦争であり、なんの不思議もない。