世界一美しい醤油差し「THE 醤油差し」

先日、「THE SHOP」でゲットした「THE 醤油差し」がなかなかいい。

とってもオシャレな桐の箱に収められています。


クリスタルガラス製(ただし鉛は使っていない)。

とにかく美しい!

でも、開発の経緯をきくと、けっこう大変だったようです。

秘密は、醤油差しの本体ではなく、蓋の形状。

もっと詳しく言えば、蓋の裏面側の溝形状、これがポイント。

しかし、デザインや機構設計を硝子器具メーカー4社に依頼したところ、すべて断られたそうです。

でも、愛知県岩倉市の石塚硝子に案をもっていったとき、取締役の壁屋さんが「おもしろそうだからぜひチャレンジしたい」と言ったそうです。製造は、グループ会社の青森県の北洋硝子が担当。成形性がすぐれたクリスタルガラスが採用された。


結局、ソーダガラス系のガラス製品では不可能だった構造設計が、クリスタルガラスによって可能になったということなんですね。

そして、それを採算度外視で「やりましょう!」と言った企業がいたのですね。



注ぎやすさと液だれしない機能と持ちやすさを追及した、究極の形態。


結果的に世界一美しい醤油差しができました。


THE 醤油差し
醤油差しに必要な機能は、何をおいても「液だれしないこと」。
『THE 醤油差し』の開発は、これをクリアすることから始まりました。
まずは、注ぎ口を一から設計。 試作を繰り返し、上部に「くちばし」がないにもかかわらず 気持ちいいほどの醤油切れの良さを実現しました。 形状は、もっとも醤油差しらしいフォルムを目指しました。 おそらく多くの人が醤油差しと聞いてイメージするであろう赤い蓋に円錐形ガラス瓶の、 昔懐かしいあの醤油差しを基に、3点の改良を加えています。
1つ目は素材。パーツはすべて、ガラス製。 しかも、ガラスの中でも特に透明度の高い「クリスタルガラス」を使用しています。 この結果、プラスチックと嵌合させるためのねじ込みが不要になり、 より衛生的で、見た目もすっきりとしました。
2つ目は、容量。醤油をおいしく保つには、鮮度が重要です。 ただ、食の選択肢が増えた現代においては、醤油を使う頻度は以前より少なくなりました。 そこで実容量を、鮮度が落ちないうちに使い切れる80mlに設定しました。
3つ目は、サイズ感。胴体にくびれがある、持ちやすい形状はそのままに、 高さ113mmと全体に少し小ぶりにしました。 更に、底を厚めにすることで、倒れにくい構造になっています。
透明感ある美しい仕上がりは、洋食器・和食器はもちろん、 どんな料理と並んでもなじみます。
江戸時代創業の石塚硝子グループ・アデリア株式会社とTHEのコラボレーションにより、青森伝統工芸品「津軽びいどろ」の伝統的技法を持った指定工場で製造。 醤油だけでなく、オリーブオイルやソース、お酢など何を入れても合う、「世界一美しい、液だれしない醤油差し」が完成しました。


実際に使った時の動画が2本アップされていました。

お醤油をさし終わって戻すときの、たれそうでたれない液の動きに注目!


●THE 醤油差し_THE SOY SAUCE CRUET 01

●THE 醤油差し_THE SOY SAUCE CRUET 02



【参照】

●『デザインの誤解 いま求められている「定番」をつくる仕組み』水野学
http://d.hatena.ne.jp/gyou/20161210

●THE SHOP(つづき)
http://d.hatena.ne.jp/gyou/20161211

●THEの公式サイト
http://the-web.co.jp/