すぐれた次世代断熱材「アイシネン」

省エネで健康的な家づくりで重要なポイントは、何といっても「断熱材」の良し悪し。

今回はアイシネンICYNENEという画期的な断熱材に注目したい。



このアイシネンICYNENEという断熱材は、カナダのアイシネン社において開発された水発泡(水で発泡させる)という原理を利用した画期的な断熱材。

20年前に研究開発された。実績がある。


アイシネンは、発泡ウレタンの一種ですが、他の発泡ウレタンが硬質ウレタンであるのと異なり、軟質のウレタン。やわらかい。

現場で断熱箇所に吹き付けると100倍に膨れ上がり隅々まで充填することができる。つまり、形態追従性に優れている。

この驚異的な発泡力と形態追従性を利用して住宅のありとあらゆる隙間を埋めてしっかりとした断熱層を形成するので、今まで別々に工事していた住宅の『気密工事』と『断熱工事』を同時にすることができる。

人体に無害(ホルムアルデヒドのような有害物質を含まない)なところもGOOD!

また、発泡にはフロンガス代替フロンガスを一切使わない完全水発泡。地球にやさしい。

アイシネンは、断熱性と気密性に優れているばかりではなく、遮音性と耐火性にも優れているとことも有利な特徴。


以下、アイシネンの解説動画をいくつか載せておきます。

●高断熱・高気密 次世代の断熱材アイシネン 紹介ムービー
https://www.youtube.com/watch?v=TB_4aNRHJ4A


●【アイシネン動画】よく分かる『アイシネン』のひみつ-ICYNENE
https://www.youtube.com/watch?v=ewtcuYvz0-0



●国方防虫化学 アイシネンと従来工法
https://www.youtube.com/watch?v=VYahND1eeKM



英語圏の動画では、以下のものがわかりやすい。

●Icynene from Global Eco Renewables
https://www.youtube.com/watch?v=RJNiH-vv6hk


●Compare ICYNENE spray foam to other types of insulation
https://www.youtube.com/watch?v=KC_1Lp97mME



以下は、国方防虫化学株式会社(香川県高松市)のサイト内記事にあった、アイシネンに関する「よくある質問」。とても分かりやすい。
http://www.kunikata.jp/icynene/index.html

●年月がたっても収縮しないのですか?
アイシネンは経年劣化しません。初期の性能を保持します。
アイシネンは水発泡で、気泡の中に存在するのは空気です。フロン系の発泡剤のようにいつの間にか抜けてしまったり、硬質ウレタンのように加水分解してヘタリが起きたりはしません。化学的にも水に強い発泡体になっています。
北米の有名な建築コンサルタント会社が、3年間の観測結果を元に、“ NON SHRINKING FOAM” (収縮しないフォーム)と発表しています。気圧が変化しない限り、収縮や膨張はありません。

また、柱などの構造体が地震で動いたり乾燥で収縮しても、アイシネンはしっかりと付着し続けます。
はがれて、そこにすき間が生じることはありません。発泡体が、柔軟性の高い素材なのと、蛸足のように点接着になっているため、構造物の微妙な動きにも追随できるようになっています。
付着の状態が面接着だと、このようなわけにはいかずはがれてしまいます。

●どうしてフォーム内で結露しないのですか?
アイシネンはオープンセルといって、連続気泡でそれぞれの気泡の壁が開いています。
透湿機能を持たせてあります。
一般に、オープンセルというと、水を吸ったり、水蒸気を吸着したりすると考えがちですが、アイシネンは吸水と水蒸気吸着がありません。
また水蒸気がフォーム内で移動すると結露がおきると思う人が非常に多いのですが、結露は、温度差がある水蒸気が直接ぶつかることで発生するので、アイシネンのフォーム内での結露は発生しません。
もちろん、アイシネンの厚みが適切なものとなっていなければなりませんが。

●20年の実績なのにどうして生涯保証ができるのか?
このポリマーの結合は非常に強いものでしかも網目構造になっています。
一般に不活性(他の材料を攻撃しない)のポリマーは10年経年変化しなければその後、変化することはないというのが常識です。

市場に出す前には数年間かけて検証を行っていますので、開発期間も加えると20年を超えるものになっています。
過酷な条件での使用ではなく、壁の中に納まった状態であり、湿熱に強い商品であることからも持続性が保証できるという事です。
20年後のフォームの状態を現場から切り取り、第三者機関で検証 してもらっています。

●壁内の電線はアイシネンで埋めてしまうが、アイシネンが焦げたりしませんか?
アイシネンフォームは熱で融けたり、発火したりすることはありません。
この点はポリエチレンやポリプロピレンの様な熱可塑性ポリマーとは違います。

アイシネンの耐熱温度は断続的であれば90〜100℃程度です。
電線被覆が100℃を超えるとすれば、それは電線被覆の不良で漏電していることになります。
しかし、アイシネンはほとんど空気を通さないので電線部分に酸素が供給されず、その部位が燃えることはありません。
非常に安全な製品です。

●図面には断熱材として「アイシネン」と明記されているにもかかわらず、工務店から「同じ吹き付けタイプのがあるので、それにしませんか」と薦められました。
吹き付けタイプの断熱材がほかにもありますが、品質に疑問が残ります。
年月がたつと品質が劣化しないのか。断熱材が硬直化して構造材から剥離しないか。
剥離したら、そこにすき間ができて断熱性は下がってしまいます。
アイシネンのように20年以上も実績がある製品なのかどうか。
壁の中に隠れてしまうため、住んでからは確かめようがありません。
いい加減な断熱材を使って、後々、責任が取れるのでしょうか。

●在来工法は筋交いが多く、断熱材を埋めるのにすき間が残りやすいと聞きましたが、本当でしょうか。
近年、耐震性強化のため筋交いと振動吸収機器が増えました。
施工ができないことはありませんが、その分、手間がかかるのは事実でしょう。
後は、現場の作業者がどこまで丁寧に一つ一つのすき間を埋めていくかです。
職人さんの施工姿勢に、仕上がり精度が左右されるのが気になります。
アイシネンなら、研修を受けた認定スプレーヤーが吹き付けるので、そのようなことはありません。
だから「生涯保証書」も発行できるのです。複雑な構造や住宅デザインを選ばないのがアイシネンの強みです。

以下は、どこかのサイト記事にあったアイシネンのメリットについて。

アイシネンを採用した住宅では下記のようなメリットがあります。
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■Healthy■健康住宅
人体に極めて安全なノンホルムアルデヒド素材
カナダおよびアメリカでの厳しい分析と調査で、アイシネンは健康に害を及ぼすガスのいかなるレベルも排出しないことが明らかになりました。ホルムアルデヒドを含まず、発泡直後わずかに人体に影響のないレベルのVOC(揮発性有機化合物)が認められますが、施工30日後には全く検出されません(厚生労働省指針値以下)。最近では、カナダの学者がアイシネンなら施工後24時間で入居可能である、とコメントしています。当然シックハウス対策に極めて有効な素材であり、全米肺協会(肺疾患・アレルギー疾患の方のための組織)が推奨する「ヘルスハウスプロジェクト」では、安心できる健康素材として積極的に採用されています。また、超過敏なアレルギー体質の方にフォームサンプルを携帯してもらったところ、アレルギー反応が全くなかったという調査結果が得られました。この実例はアメリカのTV番組で取り上げられ大反響を呼びました。
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壁内の結露を防ぐから、カビやダニが発生しにくい。
一般的に、水蒸気の動きの99%は空気の流れによって生じ、残りの1%は拡散によって移動します。アイシネンは、中の動かない空気層が、水蒸気の動きを制御して壁内の結露を防ぐため、アレルギーを引起こすカビの発生要因となりません。たとえ下地材がアイシネンと同等、またはそれ以上の透湿抵抗を持つ場合も、拡散によってもたらされる水蒸気をさらに発散して下地に「呼吸」させるので、接触している建材の水分を抱き込むことがないのです。また、素材自体も微生物のエサとしての価値がなく、テキサス技術大学の調査でカビの栄養分にならないことが証明されています。そのため菌やバクテリア、ダニなどが繁殖することもありません。もちろん、高い気密性により、外のホコリや塵、花粉などの室内への侵入も防ぎます。このように、無秩序な空気の流れを制御して、室内環境をコントロールしやすくするのがアイシネンなのです。ですから、室内の汚染空気を排出し、新鮮な空気を取り入れる計画換気が重要になるのは言うまでもありません。

■Comfortable■快適住宅
騒音をシャッタアウト。
アイシネンの内部は、無数の小さな気泡の集まりで構成されています。その99%が動かない空気層なので、素材そのもので高い吸音性を発揮します。騒音減少率(NRC)は70%。つまり、アイシネンは音を70%も吸収する素材なのです。また、音響透過率(STC)は37dB。これは100dBの音がアイシネンを通過すると37dBの減少があることを意味しています。アイシネンがオーディオルームなどの吸音材としても採用される理由は、このような優れた音響特性を持っているからに他なりません。
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室内に温度差が生まれない。
熱源の近くだけが暖かく、そこから離れると寒いという経験はございませんか?これは漏気による熱損失、断熱欠損による熱損失からこのような現象が生まれるわけです。
アイシネンを施工した住居内では温度差が生まれません。これはアイシネンの高い気密・断熱性の為です。
もちろん冬場の暖房に限った事ではなく、夏場の冷房にも同じことが言えます。
アイシネンを御採用いただけば温度差のない快適な室内空気環境を手に入れることができます。

■Economy■省エネ住宅
高い冷暖房効果で。設備費。電力消費の負担を軽減。
次世代省エネ基準のもとになったカナダの厳しい基準(R2000)を簡単にクリアしたアイシネン。例えば、R2000のブローテスト規格である1時間の換気比は、圧力50paあたり1.5ACH。この数値は室内の換気に要するエネルギーが非常に少なく済むことを示しています。
また、繊維系断熱材と比較して、冷暖房機に使うエネルギーが30〜40%も低いという調査結果も得られています。これらは全てアイシネンの優れた気密性と断熱性に起因するものです。アイシネンを採用した住まいでは空気漏れが防げるため、真冬でも少ない暖房機で家中が快適温度を維持。このようにエネルギーロスが少ないということは、冷暖房費がわずかなコストで済むということだけでなく、エアコンの台数やサイズを抑えることにもつながるので、経済的に大きな貢献が期待できるということです。

■Ecology■環境にやさしい住宅
100%ノンフロンの完全水発泡。
オゾン層破壊と地球温暖化の原因の一つといわれるフロンガスは、これまで冷蔵庫やクーラー、スプレー等の日用品だけでなく、住まいの断熱材(プラスチック系)の多くにも使われていました。この問題を解決するために世界的な規制が進んだ結果、2003年の特定フロン全廃に続き、2020年には代替フロンの廃止も決まっています。アイシネン気密・断熱システムは、特定フロン、代替フロンはもちろん、第三世代のフロン系発泡剤も一切含まない地球環境に優しい理想のシステム。水をベースにしたテクノロジーで、レジンとイソシアネートという2つの液体を混合させ、水との反応で形成された炭酸ガスによって100倍に発泡させる2液性変性ポリマー断熱材です。


【参考】

ご自宅の建築にアイシネンを導入した方の以下のブログ記事はとてもためになります。

●中気密中断熱工務店で高気密高断熱を建てる。
http://iiiewotateru.blog.fc2.com/blog-category-29.html

●家づくりマニアのブログ
http://ienomichael.blog.fc2.com/blog-entry-34.html
最高の断熱材「アイシネン」