STAP細胞技術はハーバードが独占することになるのか?

STAP細胞に関する基本特許出願はその後どうなっているのか?

teabreakさんのブログに興味深い記事がありました。

理研東京女子医大が持ち分を放棄した結果、ハーバード(ブリガムウィメンズ病院)単独の特許出願になってしまったようです。

ということは、もしSTAP現象の存在が再確認されて本件特許出願も無事特許になれば、STAP細胞技術は米国のハーバードが独占することになります。

陰謀論的にいえば、アメリカはこれを狙って、日本のマスコミとお馬鹿さんな学者を使って小保方バッシングを計画したのかもしれませんねぇ。

ES細胞では説明できない現象やSTAPを前提としなければ説明できない現象があるのに、調査委員会は杜撰な調査で早々に「STAPはES細胞でした」と結論。およそ「科学的」とは言えない強引な幕引きでした。

不当な小保方バッシングと調査委員会のずさんな結論のおかげで、日本においてはSTAP細胞は捏造とされ、それが定着しているようですが、ところがドッコイ、ハーバードは、STAP細胞技術の独占体制に向けて静かに動いていたのですね。

●STAP特許出願の理研持ち分の放棄−ハーバード単独出願に●
http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/16509611.html

 STAP特許に関して、以前から状況の紹介をされている弁理士の栗原潔さんが、いくつのの現況を紹介されています。
   http://bylines.news.yahoo.co.jp/kuriharakiyoshi/20150515-00045752/

 これによれば、

(1)理研が持ち分を放棄して、ハーバードのブリガムウィメンズ病院単独での出願となった(4月9日付け)。豪州でも、5月5日付けで、持ち分放棄された。
(2)国際出願の国内移行は、米国(1月)に続いて、欧州(EPO)でもなされた。

結局、昨年12月の記者会見での方針説明通り、理研は持ち分放棄をし、その結果として、ハーバードに譲渡されたと同じことになり、ハーバード単独のものになったということになります。
米国では、1月に国内移行がなされ、請求項の補正もされていますが、欧州でも、国内移行されたということは、審査が欧米で始まる(始まりつつある)ということかと思いますので、補正に関する審査がどうなるのか、注目したいところです。


●ハーバード側の研究不正の調査はどういう状況なのかわからないのですが、どこかのサイトを見れば、どういう場で調査が行われているのか、くらいは分かるのでしょうか?
前にも書いたように、
http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/16355837.html
http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/16357045.html


桂調査委員会では、残存資料について、理研に帰属しなかったものが未解析のままになりました。一連のキメラマウスや胎盤の切片、そして小保方氏の客員研究員時代(=STAP細胞やキメラマウス作製成功時)の実験ノートなど最重要残存資料は、理研は分析できていないはずです。「理研に帰属しないとされたものは、調査できなかった」とモニタリング報告書に書いてありますから、そういうことで間違いないでしょう。

したがって、理研の調査対象と、ハーバード側の調査対象とは異なりますから、結論が変わってくる可能性はあると思います。
上記の栗原弁理士は、特許出願がハーバード側で放棄されないのは、バカンティ教授がごねているからだろう、としていますが、そう簡単な話ではないように思います。


(1)不正調査の上で、検証のための中核となる残存資料がハーバードにあり、丹羽氏らの証言からして、ES細胞ではないと判断されうると思われること。
小保方氏が開示しなかった、理研に帰属しない実験ノート(STAP細胞作成成功時の期間をカバー)に、実験過程等が記されている可能性があること。
(2)特許出願の補正や国内移行が米国で1月に行われ、続いて5月になって、欧州でも国内移行がなされたということは、現時点では、審査に耐えうると考えていると思われること。
(3)昨2014年9月に(理研の検証実験の中間報告の1週間後)、バカンティ氏・小島氏連名による改定プロトコルが公表されているが、その成否は不明なこと(これも、ハーバードの調査対象に含まれるのではないでしょうか? 記事では、これで再現できたかどうかは不明、と書いてありますが(それを確認しない記事というのも奇妙ですが)、常識的に考えて、第一次プロトコルがうまくいかずに、第二次プロトコルを前回の失敗を踏まえて、ということで公表したのであれば、成功していることは考えられるのではないかという気もします)。
  http://www.sankei.com/life/news/140913/lif1409130018-n1.html
  http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20140916/415584/?rt=nocnt
    「改定版プロトコルでは、まず粉末状のATPを水に溶かし、pH3.0のATP溶液を準備。
     ATP溶液を滴下してHBSS培地をpH5.0に調整した上で、細胞を懸濁し、ピペッティングする
     としている。」

こういったことを考え合わせると、米国サイドでは、まだまだSTAP細胞に否定的な状況が見えてきておらず、日本の科学界、マスコミにとっては想定外の展開がある可能性も否定できないと思っています。