STAP細胞検証チームの検証実験が終了

STAP細胞検証チームの検証実験が、予定通り11月30日に終了し、現在データ解析を行っているようです。実験結果の公表日程は未定。公表まで時間がかかるかもしれないとのこと。


https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/201411/0007545828.shtml
2014/11/30 17:39
●小保方氏、STAP実験を終了 結果まとめ公表へ
 STAP細胞の検証チームに参加している理化学研究所小保方晴子氏の実験が30日、期限を迎えた。小保方氏は予定通り実験を終了。今後、相沢慎一特任顧問らの指導を受けながらデータの整理や解析を担う。

 理研は、結果がまとまり次第公表するが、データの解釈に時間がかかる可能性もあるとしている。

 小保方氏は、神戸市の多細胞システム形成研究センター(旧発生・再生科学総合研究センター)に設置された実験室で、監視カメラや第三者の立ち会いの下、実験を進めた。

 検証チームは8月、小保方氏らの論文に記載された手法では、STAP細胞は再現できていないとする中間報告を発表している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141201-00000022-mai-soci
●<STAP細胞>「小保方氏の実験終了」理研
毎日新聞 12月1日(月)10時55分配信

 STAP細胞論文の不正問題で、STAP細胞の有無を実験で検証している理化学研究所は1日、筆頭著者の小保方晴子研究員(31)の実験が予定通り先月末で終了したと明らかにした。実験結果の公表日程は未定という。

 理研は今年4月、小保方研究員を入れないチームで検証実験を始め、小保方研究員には単独で7月1日〜先月末に監視カメラの下で実験させた。小保方研究員は先月21日付で、この検証実験チームの一員となっており、今後は自らの実験データの整理をする。チームの実験期限は来年3月末までだが、結果によっては途中での実験打ち切りもあり得るという。【根本毅】

以下のブログ主による一連の記事は、今回のSTAP騒動の本質についてもっとも信頼されるべき優れた分析だと思います。再現実験の結果がどちらに転んでも、以下の7つの疑問点について解明されるべきであると指摘しています。特に、若山氏の突然の変節やインチキ解析の公表についての釈明がいまだなされていないこと、小保方バッシング派が根拠としている遠藤論文の信ぴょう性が明らかにされる必要がありますね。


(1) 若山氏が2月に、一連のインタビューで述べた、挿入時の観察として、ES細胞とは明らかに異なっていた旨の一連の発言内容との関係
(2)笹井氏や丹羽氏がのべていた「ES細胞とTS細胞とは塊にならない」との事実との関係(=遠藤論文の齟齬)
(3)笹井氏が、STAP現象が最有力仮説として指摘した一連の点との関係
(4)若山氏による6月の発表の間違いに関して、その後判明した事実関係(実際のマウスの使われ方、若山研のマウス管理状況、手交・受領状況、その他の5W1H)
(5)遺伝子登録の際の5W1H
(6)保存資料の分析結果(胎盤発光の切片も含めて)
(7)遠藤論文が言う「ES様」「TS様」細胞の詳細な分析結果、トリソミー発現状況についてのES細胞との差に関する合理的説明




●待たれる再現実験結果―成否いずれにしても科学的論点の解明を
http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt2/16063809.html

 小保方氏による再現実験が、11月末の期限通り終了した旨が報じられていました。
https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/201411/0007545828.shtml

 一研究員になったとのニュースや、今回のニュースにしても、アクセスランキングの上位に来ていますから、世間も忘却の彼方へ・・・という状況ではなく、潜在的に依然として関心を寄せているということでしょう。

 どういう結果になるのかわかりませんが、どうなるとしても、次の点は必ず明らかにしてほしいところです。

(1) 若山氏が2月に、一連のインタビューで述べた、挿入時の観察として、ES細胞とは明らかに異なっていた旨の一連の発言内容との関係
(2)笹井氏や丹羽氏がのべていた「ES細胞とTS細胞とは塊にならない」との事実との関係(=遠藤論文の齟齬)
(3)笹井氏が、STAP現象が最有力仮説として指摘した一連の点との関係
(4)若山氏による6月の発表の間違いに関して、その後判明した事実関係(実際のマウスの使われ方、若山研のマウス管理状況、手交・受領状況、その他の5W1H)
(5)遺伝子登録の際の5W1H
(6)保存資料の分析結果(胎盤発光の切片も含めて)
(7)遠藤論文が言う「ES様」「TS様」細胞の詳細な分析結果、トリソミー発現状況についてのES細胞との差に関する合理的説明

 これらは、小保方氏の再現実験の結果発表の際には、もちろん明らかになることはありません。不正調査委員会によって解明がなされるべき筋合いの話ですが、しかし、再現実験結果次第で、上記(1)-(7)の点の扱いが変わってきます。
もし、再現実験が成功であれば、(4)-(7)はどうして生じたのか? ということになりますし、失敗したらこれらのすべての点が、どう説明されるのか?が課題となってきます。ミステリーが多すぎます。すべては科学の次元での話ですから、先入観なしに、淡々と事実関係を積み上げて科学的推論によって解明していくということだろうと思います。
捏造、勘違い、混入、混乱等、どれが真実であっても、科学的な教訓はあるはずですから、それもきちんと明らかにされる必要があると思います。とにかく、これまでの一連の喧噪は、科学的でなさ過ぎたと感じます。

検証実験の責任者である相澤顧問が、8月末の中間発表の記者会見の最後で強調していたように、これらの再現実験、検証実験の結果は、真相解明のために必須のことだと思います。
相澤顧問が強調していた中で、「今では一般化しているES細胞であっても、最初は再現がなかなか難しかった」「こういう分野では個人の手技に依存する面が少なからずある」という趣旨の発言は、マスコミではまったく報じられませんでしたが、こういう点はもっと広く認識されてもいいのではないでしょうか。何度も書きましたが、若山氏自身、「自分で開発した手法であっても、研究環境が変わるとなかなか再現できなかった」とも述べていましたし、クローン羊ドリーの成果が若山氏によって再現がされるまでに多くの時間を要したことも事実です。しかし科学者たちは、そういうことは(知ってか知らずか)全く口にすることはありませんでした。

なお、不正調査委員会の調査のほうがどういう状況なのか、よくわかりませんが、保存資料分析等は行っているのかどうか・・・。来年1月までに全容解明というのは、かなりハードルが高いような気がしますが、4月のときのような決めつけによる杜撰なものにならないように願いたいものです。4月の不正調査委の報告も、再現実験結果次第では、宙に浮いてしまいます。
再現不成功であれば、世間の関心は更に低下するでしょうが、成功すれば、これまでの反動で、どういう展開になるのか想像もつきません。ともかく、結果の発表を待ちたいと思います。