ガレキも里山の賑わい(311の瓦礫を活かした森の長城プロジェクト)


東京都知事候補・細川護煕さんが力を入れている「森の長城プロジェクト」はすばらしい。


植物生態学者の宮脇昭さんが311後に提唱していたこのプロジェクトについては弊ブログでも何回か記事にしましたが、細川護熙さんが当プロジェクト(森の長城プロジェクト)の理事長だったとは気が付きませんでした。陶芸家のかたわらこのような活動もされていたのですね。細川さんの頭の柔軟さに敬服するばかりです。

311のガレキは厄介モノになってしまっていますが、これを廃棄物として処分したり燃やしたりするのではなく、防潮堤を兼ねた里山の森に活用するプロジェクト。

具体的には、青森県から福島県に至る全長300キロの太平洋岸に高さ10m〜15mの森の防潮堤をつくる。残土と被災地のガレキで造成するマウンドの上に、その地域本来のシイやタブノキやカシなどの照葉樹を植樹して里山にして鎮守の森を育成する壮大なプランである。


宮脇昭先生の長年の研究と実践に裏付けられた「逆転の発想」である。

まさに瓦礫も里山の賑(にぎ)わい。

311の津波攻撃の際には、松のような針葉樹は流されて被害を拡大した。一方、タブノキやカシのような広葉樹は巨大津波に対して踏ん張って生き残った。根の張り方が違うらしい。


津波攻撃から国土を守るためには、コンクリート製の防潮堤よりもこのガレキ活用里山防災林の方が効果的かつ合理的。

根をしっかりと張る広葉樹をガレキ土塁に植えるのがポイント。広葉樹だから「雑木林」が出現する。さまざまな昆虫や鳥類の楽園にもなる!

一石三鳥のすぐれたアイデア



さっそく「森の長城プロジェクト」のサイトで寄付をさせていただきました。僅少ですが。


殿、東京都政で忙しくなるかと思いますが是非この「森の長城プロジェクト」を一日も早く完遂させてくだされ!




●森の長城プロジェクト公式動画
http://www.youtube.com/watch?v=47xxramAAIA#t=53




【参考】
●森の長城プロジェクトのサイト
http://greatforestwall.com/


東日本大震災 現地調査(宮脇 昭 緊急提言:2011 4 8撮影)
http://www.youtube.com/watch?v=M3BENrrhJJM

●「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」設立記者会見 2012.5.25
http://www.youtube.com/watch?v=1xwb69eJf64

●いのちを守る森づくり 〜東日本大震災復興〜
http://www.youtube.com/watch?v=M3xDaV0BugU