APEX創立20周年

 昨日と今日と二日間、あるNGOの創立20周年記念セミナーに参加。充実した2日間でした。
 このNGOはAPEX(Asian people's Exchange)というインドネシアを中心としてアジアの人々の生活向上や環境保全のための活動をしているグループ。
 このNGOのユニークなところは「技術」。しかも、その地域に根ざした「適正技術」なのです。
 現在、インドネシアで順調にすすめられている適正技術は、水の浄化設備と安価なバイオマスエネルギー装置。
 このNGOを引っ張っているエンジンのような男が田中直さんという心優しい人物。東大の工学部出身でラグビーの選手だった。でも華奢な体つきで朴訥とした語り口の魅力的な人。
 ぼくは、APEXが開発したバイオマス技術の特許のお手伝いを微力ながらしているだけですが、このような活動が世界規模で拡がっていくとどんなにすごいことか。若い学生たちも頑張っていますがまだ規模は小さい。
 今インドネシアで動き始めているバイオマス技術は、廃棄され焼却されるしかないアブラヤシやジャトロファの膨大な植物性廃棄物を、極めてシンプルで効率的でしかも安価な装置で有用ガスに熱化学的にガス化する技術がうまくいきそうな感じ。
 キーワードは地域に根ざした「適正技術」。
 日本の社会学の理論家である見田宗介氏(東大名誉教授)、「エビと日本人」(岩波新書)で有名な上智大学村井吉敬氏、化学工学の世界的権威であり特に流動層技術から技術哲学まで幅広い思索と活動をされている東京農工大の堀尾正靱氏、インドネシアから来日された、アジアのノーベル賞マグサイサイ賞)を受賞したアントン・スジャルウォ氏などなど多彩な学者のレクチャーがあり、記念パーティーもなかなか楽しかった。

 APEXのホームページは下記。

http://www.apex-ngo.org/

記念パーティーでは東京外語大学インドネシア舞踏研究会の美しい学生の方の舞踏。