アビガンを解禁すべきと、現役の医師も声をあげておられる。
Engineering誌の論文により、COVID-19に対して、ファビピラビルの臨床効果、死亡防止効果、抗ウイルス効果(ウイルス排出の減少)は明らかである。COVID-19流行は日本の緊急事態であり、現状のままPCR検査も実施せずに、抗ウイルス薬治療もしないままであれば、いわゆる医療崩壊が起きて、多くの日本国民が死亡する危機が迫っている。高齢者やハイリスク患者では、ファビピラビルによる治療を早急に解禁すべきである。なぜなら、日本には200万人分のインフルエンザ治療量が備蓄されているからである。催奇形性の副作用も高齢者であれば問題ないし、周囲への感染防止効果も期待される。ファビピラビルはインフルエンザでは有効性が確立しているが、COVID-19では、Engineering誌の論文しかない。しかし緊急事態であり、治験の結果を待つことで死亡者を出してはならない。広くファビピラビル治療を実施しながら、有効性、安全性を確認する体制づくりが必要である。
さらに、COVID-19では高い院内感染率が報告され、医療従事者が重症化して死亡することもあり、医療従事者は重要なハイリスク群である。医療従事者のファビピラビル早期治療はCOVID-19対策として、特に重要である。
菅谷憲夫(神奈川県警友会けいゆう病院感染制御センターセンター長・小児科、慶應義塾大学医学部客員教授、WHO重症インフルエンザガイドライン委員)[
●【識者の眼】「COVID-19流行は緊急事態─今こそ、ファビピラビル(アビガン®)の使用を解禁すべき」菅谷憲夫
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菅谷憲夫教授の上記緊急提言は、以下のEngineering誌の論文に基づいている。このEngineering誌はimpact factorが4以上ある一流誌とのこと。