爆発原因物質はシアン化ナトリウムか?(天津大爆発)




シアン化ナトリウム(青酸ソーダ)が大量に保管されていたことや、爆発によって環境に飛散したという報道がありますが、このシアン化ナトリウムに放水したことによってあの大爆発が引き起こされたという説にはかなり無理がある。せいぜい小規模の水蒸気爆発程度のはず。

危険物や毒物の飛散・流出の問題と爆発の問題は別です。この二つをごっちゃにしちゃうと本質が分からなくなる。

シアン化ナトリウム(青酸ソーダ)はたしかに毒物・劇物に指定されており、200ミリグラム程度致死量に達するといわれる。これと似ている物質のシアン化カリウムは「青酸カリ」としてよく知られている毒物。

シアン化ナトリウムに放水することによって引火性ガス(アセチレン)が発生して、これが爆発を引き起こす可能性はありますが、今回のあの大爆発の要因とは到底考えられない。

金属ナトリウムが爆発の原因物質ではありえないであろうことは前回検討した。


では、いったい何が爆発したのか?

謎は深まるばかり。