ノーベル賞のパロディーとして知られるイグノーベル賞がおもしろい。
イグノーベル賞 (Ig Nobel Prize) とは、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞である。1991年に創設された。
イグノーベル (Ig Nobel /ˌɪɡnoʊˈbɛl/)とは、ノーベル賞の創設者ノーベル (Nobel /noʊˈbɛl/) に、否定を表す接頭辞的にIgを加え、英語の形容詞 ignoble /ɪɡˈnoʊbəl/「恥ずべき、不名誉な、不誠実な」にかけた造語である。公式のパンフレットではノーベルの親戚と疑わないIgnatius Nobel(イグネイシアス・ノーベル) という人物の遺産で運営されているという説明も書かれている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E8%B3%9E
今年のイグノーベル物理学賞は、北里大学の馬渕清資教授らの「バナナの皮はなぜ滑りやすいのか」に与えられた。馬淵先生は人工関節の研究者。バナナの皮の滑りやすさと関節の関係やいかに。バナナの皮の中には粘液が詰まったゲル状粒子のようなものがたくさん含まれており、足で踏んずけるとそれがつぶれて滑る原因になるのだそうだ。バナナの皮を踏んですべるときの摩擦係数は皮がないときの6分の1。人間の関節の中にもこれと似たゲル状物質があるらしい。これを定量化して人工関節の研究に役立てようとするもの。なかなかおもしろい。
ところで、日本人は8年連続で受賞している。日本人は科学的ユーモアのセンスにもすぐれているということか?
ちなみに、2004年のイグノーベル平和賞は、カラオケを発明した井上大祐氏に贈られています。
●イグノーベル賞日本人受賞者の一覧
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E8%B3%9E%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E5%8F%97%E8%B3%9E%E8%80%85%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
●バナナの皮で・・・イグノーベル賞、日本人教授が受賞(14/09/19)
https://www.youtube.com/watch?v=ocsLrWpFZmo
●「バナナは滑る」証明 北里大教授らにイグ・ノーベル賞 日本人8年連続受賞
http://www.sankei.com/world/photos/140919/wor1409190022-p1.htmlユーモアで笑わせた後、なるほどと考えさせる研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の2014年授賞式が18日、米マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大で開かれ、物理学賞にバナナの皮の摩擦係数を測定して実際に滑りやすいと証明した北里大の馬渕清資教授ら4人を選んだ。日本人のイグ・ノーベル賞受賞は8年連続。人工関節の研究をしている馬渕さんは「痛みの元になる摩擦を減らす仕組みはバナナの滑りやすさと同じだが、実際に滑りやすさを測定した学術的なデータはなかった」と語った。授賞式でも実際にバナナや人工関節の模型を掲げ、研究内容を歌いながら説明し笑いを誘った。
馬渕さんによると、バナナの皮の内側は粘液が詰まったつぶがたくさんあり、足で踏むとつぶれて滑る原因になる。バナナの皮の上を歩いた時の摩擦係数は通常と比べて6分の1しかないという。ほか3人の受賞者は北里大の酒井利奈准教授ら研究チームのメンバー。(共同)
【参考】
● イグノーベル賞(Ig Nobel Prize)の公式サイト
http://www.improbable.com/ig/
サイエンスとは上質のユーモアである、とイグノーベル賞の創設者マーク・エイブラハムズ氏(Marc Abrahams)は語る。
●'Lots of important things are funny'
https://www.youtube.com/watch?v=jz9X-BoIXE4#t=15