Singing Bird Automaton (Bliss Kolb)

これは本当にすばらしい木製のシンギングバード・オートマタである。ちょっと感動したのでここにメモしておきます。


Singing Bird Automata またはSinging Bird Box は、19世紀のヨーロッパ、とくにスイスやフランスの時計師たちによって開発製造されたオートマタ。現代においては失われた技術文化である。


これを木製の手動オートマタとして蘇らせたオートマタ作家がいた。

ブリス・コルブBliss Kolbというシアトル在住の工芸家


手動でクランクを回すと複数個のカムが複雑に作動して鳥の動作をつくりだす。さらに、鞴(ふいご)から空気が送られて囀(さえず)りが発生する。音程とピッチはピストンの出し入れと開閉で調節しているのだろうか? 鳥の動作と囀りの発生が連動している。表情豊かな鳥の動きもすばらしい!

完成度が高い。しかもシンプルで美しい。

Bliss Kolbさんは、30年間アートや家具や建築の仕事に従事したあと、2010年から本格的にオートマタを作り始めたらしい。わずか数年でこのような完成度の高いオートマタを作られるとは、驚いた。もちろん長い間温めていたのだろう。


Singing Bird Automaton
https://www.youtube.com/watch?v=VNZ4RysiN3A

2012/04/22 に公開
Hand cranked mechanical singing bird. Cams press levers pulling strings that operate the bird's six movements. Bellows blow a whistle, a lever changes the pitch.


同じBliss Kolb氏によるこの↓カラスはさらにシンプル。動作の原理がある程度わかる。(詳細は不明ですが・・・)

●Crow Automaton
https://www.youtube.com/watch?v=xc50_T6MVQI



以下↓の動画は元祖19世紀(1875年頃)のBruguier(スイス)のSinging Bird Box。当時の動力はゼンマイ駆動。

●Bruguier Bird Box
https://www.youtube.com/watch?v=WrIvRjo7zxw


これ↓はスイスのリュージュ社(REUGE)のシンギングバード(1865年)。

●Reuge Byzance Crystal singing bird box
https://www.youtube.com/watch?v=KXQmHmJCLbs



この鳥はアマゾンで購入することができますが、気になるお値段は・・・100万円を超えてます(・。・)ぷっ♪


http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A5-REUGE-%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AE%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%89-Byzance-AXT-92-6960-000/dp/B00AUDSWBQ



【参考】
●オートマタ作家Bliss Kolb氏のサイト
http://www.blisskolbautomata.com/


singing bird box (Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Singing_bird_box

●Automaton (Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Automaton

リュージュ・ミュージック社(Reuge Music)
http://www.alscher.ch/jp/musicbox_reuge.html