自然農法の基本書。福岡正信さんのこの本は有名らしい。日本国内よりも海外で翻訳され自然農法を広めた革命的本。「奇跡のリンゴ」の木村秋則さんもこの本を読んで苦節9年で自然農法によるリンゴ栽培に成功した。
自然と放任の違い。自然農法は放任ではない。「放任」とは、人間が一度壊してしまったものをほったらかしにしている状態であって「自然」とはまったく異なる概念。
有機農法と自然農法の決定的な違い。有機農法は近代的農法の延長線上の農法にすぎず、自然農法とは根本的に異なる。
農と食の密接不可分、表裏一体。
自然農法の四大原則。
不耕起
無肥料
無農薬
無除草
ちょっと意外だったのは、不耕起だ。畑は耕さなくてはならないと誰でも思っている。土地を耕すことは英語のカルチャー(culture:文化)の語源。しかし実際は、耕すことによって土はどんどん悪くなっていくのだ。土が非自然化していくということ。土地が悪くなっていくから肥料が必要になっていく。この悪循環が近代的農法の根源的問題。たしかに、森や林の土は耕さなくとも土はふかふかで木や植物は立派に成長している。木村秋則さんもこのことに気がついて「奇跡のリンゴ」に成功した。
福岡正信さんによれば、自然農法は古くはイエス・キリストが着想し、ガンジーが実践した農法らしい。最終ゴールは空観に至ることにあり、自然という神への奉仕にある。
- 作者: 福岡正信
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2004/08/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 11人 クリック: 124回
- この商品を含むブログ (29件) を見る