夕方のNHKニュースで、高校の先生が第二次大戦中の米国の無差別爆撃がルメイ以前から常態化していたことを証明する資料を発見したことを報じていた。やはり米軍は戦闘行為の中でどさくさに紛れて犯罪的な行為を行っていたことが明らかになった。これについて、作家の早乙女氏は「市民を巻き添えにしていった近代戦の性格」云々といったコメントをしていたが、違和感を覚えた。この人は、戦闘行為と犯罪行為を混同し、両者のすり替えをしようとしている、というか、米軍の犯罪行為を戦闘行為一般に同一視しようとしているように思えた。つまり、戦争=悪、という図式である。ブッシュも同じように、テロという犯罪行為を戦争にすりかえて、戦争という大義名分を生み出した。人類は長い闘争の歴史と経験のなかで、戦争と犯罪を厳格に切り分けてきたのではなかったか。戦争は国家間の外交政策の一形態であり、犯罪はこれとは異質な行為であると。これは人類が長い間の苦しい闘争の歴史のなかで編み出してきた知恵ではなかったのか。
米軍が第二次大戦中に日本に対して行った戦闘行為に名を借りた犯罪行為はいずれ裁かれなければならない。