行きの電車でフランス語の暗唱。この暗唱活動はベルクソンのいう習慣としての記憶を形成する。
 ベルクソンのMMで技術に関連して気になったところ。運動が記憶を「呼び込む」ということ。この「呼び込む」という表現がなかなかいい。この場合の運動とは身体の動き、体の筋肉や口腔の筋肉を動かすこと。このベルクソンの基本的発想と僕の技術哲学は関連するのではないか。技術こそは身体の運動がその本質となっている。身体の動きである技術活動が精神を呼び起こし、呼び込む。この発想は、ヴィゴツキーの「媒介項である道具(人工物)が知性を生み出した」というテーゼにつながるのではないか。
 帰りの電車で茂木健一郎「脳の整理法」を読む。偶有性の話はおもしろいと思う。カオスの縁に似ていると思った。

「脳」整理法 (ちくま新書)

「脳」整理法 (ちくま新書)