世界の非米化が進んでいる。米覇権が縮小し、以前にあった米単独覇権体制が失われている。米国以外の諸大国がBRICSなどで協調して世界の主導権をとるようになって、非米側が拡大している。
BRICSの主導役は中国だが、非米側は中国の単独覇権体制でない。もし中国が他の諸大国の意向を無視してBRICSを牛耳って覇権を行使しようとした場合、中国をライバル視する印度など他のBRICS諸国が言うことを聞かなくなってBRICSが機能不全におちいる。非米側の世界体制は、勢力均衡を意図した多極型になっている。
(It Would Be A Bad Idea For Japan To Sanction Indian Companies On Anti-Russian Pretexts)ロシア(プーチン)は中国(習近平)の子分になっているが、それは中国がロシアの現状をよく理解し、経済面などで助けてくれるからだ。万が一、中国がロシアを助けず勝手に覇権行使するようになると、ロシアは中国よりも印度や中東諸国などとの関係に頼るようになる。ロシアは、中国への筋だけでなく、印度への筋、イランへの筋、アフリカへの筋など、国際的な貿易政治のルート・筋を何本も開拓し、中国だけに頼らないようにしている。