『荒ぶる神、スサノオ 』(田中英道)


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田中英道氏の『荒ぶる神、スサノオ 』を1回目読了。
この本は田中先生の最新刊(2021年9月15日)。

おもしろかった!

一気に読んだ。


二十世紀最大の文化人類学レヴィ・ストロースは晩年、日本文化に熱中し、高齢にもかかわらずしばしば日本を訪れていたらしい。そしてこう言い残している。

「世界の神話はほとんど歴史との連続性がない。しかし唯一、日本の神話だけは歴史と結び付いている。」


レヴィ・ストロースと同じく、「日本神話は現実の歴史と対応している筈だ」という認識が田中英道氏の日本古代史解明の基本的手法だ。

この本では、古事記日本書紀風土記などを縦横無尽に読み解き、日本神話の超人気キャラクターであるスサノオ須佐之男命)の出自と謎を解明していく。

荒ぶる神スサノオは異邦の神でもあった。

ユダヤ系の異邦人だった。

ただし、田中英道氏の説は昔からあるいわゆる「日ユ同祖論」(日本人の祖先はユダヤ人)とは違う。

古代において日本列島に数波にわたってやってきたユダヤ系渡来人は、日本人社会に「同化」したのであって、日本人の「祖先」ではない。

そのユダヤ系渡来人のなかでも超ユニークな神がスサノオだった。






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