RNAポリメラーゼ阻害薬「アビガン」に期待したい!

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(アビガンによるRNAポリメラーゼ阻害のメカニズム)

今朝の輿水氏の動画の後半で紹介されていた「アビガン」に大いに期待したい。

富士フイルム富山化学が製造販売承認を取得した抗インフルエンザウイルス薬の「アビガン」(ファビピラビル)が、今回の武漢ウイルスに効く可能性が高い。

武漢ウイルスの分離に成功したいま(昨日?)、超特急で薬理効果の検証実験をやってください。お願いします。


以下、日経バイオテクの1/28の記事。

新型コロナウイルスに「今」効く薬は無いのか
RNAポリメラーゼ阻害薬「アビガン」の可能性
(2020.01.28 16:00)
三井勇唯

 中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる感染症が猛威を振るっている。2020年1月28日午前の段階で、累計患者数は4400人を超え、死亡者数も100人以上と報じられている。日本政府は2020年1月28日、国内での感染拡大を防止するため、新型コロナウイルス感染症法で定める「指定感染症」にする方針を閣議決定した。今後、当該感染症の患者を強制的に入院させたり就業制限をかけたりできるため、症例数の把握や、円滑な対応が可能になると期待される。

 ただ、油断はできない。問題は治療法が確立されていないことだ。海外では、中国・武漢市の調査チームが、新型コロナウイルスに感染した患者を対象にプロテアーゼ阻害薬の抗HIV薬であるロピナビルとリトナビルを併用する無作為化対照試験を開始したことを発表した他、複数の製薬企業が、抗HIV薬などを治療に使えないか検証し始めたとされている。

 国内の製薬企業はどうか。日本にも、世界と対等に戦える優れた医薬品があるはずだ。例えば、富士フイルム富山化学が製造販売承認を取得した抗インフルエンザウイルス薬の「アビガン」(ファビピラビル)はその1つだろう。アビガンは、ウイルスの増殖に必要なRNAポリメラーゼを阻害することで効果を示す。2015年には、フランス国立保健医学研究機構(INSERM)によって、アビガンが一部のエボラ出血熱患者(エボラウイルス)に効果を示すことが報告され、話題となった。

 ところで、このアビガンは新型コロナウイルスに効果があるのだろうか。富士フイルム富山化学の広報担当者は、「現段階では、コロナウイルスに対してアビガンが有効であるというデータは得られていない」と本誌(日経バイオテク)の取材に答えた。ただ、「今後、新型コロナウイルスに対して治療効果を検証したり、それに伴ってアビガンを提供したりするように要請を受けた場合は、前向きに協力したい」(広報担当者)との見解も示した。なお、アビガンに関しては、新型インフルエンザ向けではあるものの、厚生労働省が約200万人分の備蓄をしており、緊急時の流通体制が整備されている。

 仮に国内で新型コロナウイルスに有効な医薬品が判明したとしても、流行地域で実用化するためには、政府が主導して国際的な協力を呼び掛ける必要があるだろう。ただ、民間企業としてやれることは無いのか、今こそ考えるべきではないだろうか。

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