日本伝統工芸展(第66回) 泥七宝

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昨日の日曜美術館は、日本伝統工芸展(第66回)の特集でした。

受賞作品のうち、特に泥七宝(泥釉七宝)に興味がそそられる。


これ↓が河田貴保子さんの受賞作品。

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泥釉七宝花入「律」
Opaque cloisonne flower vessel“Melody”


河田貴保子さんの他の作品は、以下のサイトで見ることができます。
www.nihonkogeikai.or.jp


泥七宝(どろしっぽう)
釉薬を用いた光沢のないガラス釉薬と異なる特有の質感の不透明の七宝です。色、形の輪郭線は古典の泥にそぐう真鍮線を使います。


これまで見慣れたいわゆる「七宝」には見えない独特の不透明感が日本的感性に訴えて、なかなかいいですね。こんな七宝があったなんて知りませんでした。


通常の七宝(メタル釉七宝)がガラスの質感だとすると、この泥釉七宝は陶器の質感。

実は、この泥七宝は、明治時代に西洋から透明感のあるメタル釉七宝が入って来るまで、日本の伝統的な七宝技術だったのです。


以下の動画でそのあたりが解説されてます。

●泥釉七宝との出会い
www.youtube.com

2013/05/14 に公開
日本テレビ「美の世界」に出演。
伊勢二見にて撮影。
インタビュアー 井出由美/出演:泥釉七宝作家・上沼緋佐子



東京での日本伝統工芸展は9月30日まで。
www.mitsukoshi.mistore.jp