キャンピングカーで悠々セカンドライフ(藤正巌)

キャンピングカーで悠々セカンドライフ

キャンピングカーで悠々セカンドライフ

 著者は東大医学部出身の学者で医師。東大名誉教授。人工心臓などの研究もされているらしい。様々の研究と著書を出されている。
 1937年生まれだから71歳。奥様は芸術家。
 ふとしたきっかけで読みはじめた本によって世界観が変わることがあります。
 この本はある意味で僕の世界観を変えてくれました(←大袈裟)。
 たかがキャンピングカーなどと侮るなかれ。この本の著者は、人間生活における新しいコンセプトを提示しているのです。
 それは、移動別荘(モバイル・セカンドハウス)という概念。
 キャンピングカーは子供連れの家族がキャンプをするためだけの車ではなく、移動可能な家の延長としての車。
 あるいは「陸のクルーザー」。
 あるいは、「完全自立型の移動書斎」。
 熟年夫婦がペットを連れて移動する家。
 こんな世界があったのか、その手があったのか、と新鮮な驚き。
 僕がこの本と著者がすごいと思ったのは、著者が鴨長明の「方丈記」にちゃんと言及されてるところである。
 鴨長明こそ、日本的モバイル哲学の元祖。モバイル書斎の元祖なのです。