般若心経の科学(天外伺朗)

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最近、般若心経にはまっている。

紀野一義さんや天外伺朗さんがわかりやすくていい。

特に昔買って読んだ天外伺朗さんのこの本を再熟読。再発見すること多し。(天外さんは、ソニーで初代アイボを開発した科学技術者)

色即是空のデビッド・ボーム(=ユング)的解釈がおもしろい。腑に落ちる。

この宇宙は、空と色の2重構造になっている。

空=暗在系(implicate order)=潜在的秩序
色=明在系(explicate order )=顕在的秩序

暗在系では、明在系のすべての物質、空間、精神、そして時間までもが「たたみ込まれて」おり、分離不可能。ちょうどホログラフィーのように、部分に全体が潜んでいる。

般若心経は、ホログラフィー宇宙モデルを説いたお経なのです。

そして、般若心経の「色即是空」というのは、明在系と暗在系が表裏一体で分離不可能であるという意味。

この「たたみ込み」の概念は、理論物理学者だったボームによる数理物理学的概念であり、数学的には「直交変換」や「積分変換」に相当。

天外さんは、明在系を「この世」、暗在系を「あの世」と呼んでいる。


この本をオカルトなどとレッテル貼りすることなかれ。

禅を極めた松原泰道師(臨済宗の僧侶。2009年102歳で死去)が、この本のことを「恩書」と絶賛しておられるのだ。

ベルクソン哲学にも通じるものがあるのではないか(天外さんはベルクソンについては書いていないが)。


というわけで、『般若心経』はとっても短いお経(スートラ+マントラ)だけれど、奥が深くて神秘的でめちゃくちゃおもしろい。


薬師寺の歌う僧侶寛邦 キッサコ さんの音楽を導入した以下↓の般若心経の読経がなかなかいい。気に入った。

【MV】般若心経 (cho ver.) [Ramesh Sathiah mix.] /薬師寺寛邦 キッサコ @2018.12 Asia tour

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