米国事情「ウォール街を占拠せよ!」デモ

昨日は遅くまで米国から来た弁理士(特許弁護士)と飲みながらいろいろ米国事情について話をした。

昨日のカリフォルニアのオークランドでのデモでは多数の逮捕者が出た。もはやニューヨークから始まった「ウォール街を占拠せよ!」デモは全米のほとんどの都市に飛び火し、小さな町でも若者達が騒いだり建物に不法侵入して警官と衝突しているらしい。

−「これからアメリカはどうなると思う?civil war(内乱) に発展する?」
−「anarchy(無政府状態)!・・・冗談だよ」

警察権力が徹底的に押さえ込む、というのが彼の予測。

貧乏な農家の息子から必死で苦学して小規模ながらも立派な特許事務所の経営者にまでなった彼からすると、大学を出て仕事が無いくらいでデモして政府に要求するだけの若者たちに批判的。考えが甘い。要求ばかり。幼い頃から親からなんでも与えられる生活に慣れてきた彼らは、豊かな生活が与えられないからといって徒党を組んで・・・

確かにそういうレイジーな若者も多いかもしれないけれど、ちょっとポイントがずれているような気もする。今問題になっているのは、アメリカに寄生し実質支配している約1%の金融詐欺グループからアメリカを取りもどそうという運動ではないか。

ちなみにTPPについても訊いてみたが、まったく知らなかった。TPPなんてアメリカの普通の知識人にはまったく興味のないことで、アメリカに寄生する黒幕たちにのみ興味のあることってことか。

井口和基さんのブログに「ウォール街を占拠せよ!」デモに関するおもしろい記事があった。
http://quasimoto.exblog.jp/16562628/
現在の米国ではデモで拡声器を使うことは禁止されている。街頭演説でこれを使うと即逮捕。

そこで考え出されたのが「人間マイクロフォン」。「ショック・ドクトリン」の著者、ナオミ・クライン女史が「ウォール街を占拠せよ!」デモでこの「人間拡声器」による街頭演説を行った。規制を逆手にとったうまいやりかた。

ナオミ・クライン - ウォール街を占拠せよ:今世界で最も重要なこと