人工地震説の検証(4)

今回の原発事故は、実は、報道されているような絶望的になるほど大変な事故ではなかったのではないか。下記の西村肇(にしむら・はじめ)先生の事故分析を読むとそう思う。

だとすれば、今回の前代未聞の放射能汚染騒ぎは、何か別の意図のために実施されたキャンペーン/プロパガンダだったのでないか、と勘ぐりたくなる。たとえば、大きな声では言えないけれど、三陸沖、福島沖、茨城沖の海底で爆発させた核由来の放射能をカムフラージュするためにどうしても原発事故を起こす必要があった、と考えている人もいる。特に3号機の爆発の仕方はどうも怪しい。3号機疑惑については後日検証する予定。

西村先生の緊急記者会見については、副島隆彦・学問道場の掲示板([411])にその報告がある。4月8日に帝国ホテルで行われた西村肇東大名誉教授による「理論物理計算が示す福島原発事故の真相」。
http://www.snsi.jp/bbs/page/1/


会見のポイントは以下の3点。

1)福島原発チェルノブイリの10万分の1、最悪でも千分の1程度の規模
2)津波で壊れたのではない。地震でタービン間の配管が壊れた事故である
3)非常用ディーゼル発電機が五時間しか動かなかったことが重大事故の原因

より具体的な結論は以下。

(結論1)福島第一原発からの放射能物質の放出量の算出した結果、一日あたりではチェルノブイリで放出された量の10万分の一である。 もしこの状態が100日(7月中旬まで)続いたとしてもチェルノブイリの一日分の千分の一の放出量である。

(結論2)放射能物質の放出量は大気に漏れた量と海水に流れた量は1000:1と計算される。

(結論3)原子炉格納容器の破損はない。原子炉とタービン間の蒸気配管系がどこかで破損したものである。本来であれば単なる蒸気漏れの事故でしかなかったが、緊急ディーゼル発電機がなぜか5時間程度で止まってしまったことが、今回の大事故の元凶である。


特に、西村先生の「福島原発チェルノブイリの10万分の1、最悪でも千分の1程度の規模」という分析には驚く。

ぼくは原発推進派でも反対派でもない。ただ、「原発さん、これまで大変ご苦労様でした。あなたのお役目は終わったので、そろそろお引き取りください。安全な自然エネルギーの本格的実用化が控えておりますので」というくらいの思いではある。

「西村先生は原発推進派だ」とか「東電の御用学者だ」という誹謗中傷は筋違い。「原発事故と放射能汚染の真相は何か」という問題と「原発の要否論」の問題は別々に議論しないといけない。この二つを混同するから議論がぐちゃぐちゃになってしまう。反原発派の極左グループの議論がこれ。誹謗中傷し恐怖を煽るやり方。もう騙されないぞ。

西村肇先生の報告内容は、「現代化学」2011年5月号(発行:東京化学同人)に詳細が掲載される予定だから入手次第読んでみたい。