専門家の無知ほど恐ろしいものはない

この毎日新聞の記事で解説しているウイルス学の先生でいらっしゃる神谷亘教授も、先日の「ビートたけしのTVタックル」に出演されていた医科歯科大学の寺嶋毅教授と同様、驚くべきことに、新型コロナウイルス肺炎には治療法が無いと仰っている。


専門家の無知ほど恐ろしいものはない。

コロナウイルス近く人工合成研究 神谷教授「現状、まずは抑え込みが重要」
毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20200311/k00/00m/040/054000c

終息の気配が見えない新型コロナウイルス群馬県内でも感染者が確認され、緊張感が高まっている。有効な治療薬がない中、国内で唯一、創薬にもつながるコロナウイルスの人工合成技術を持つ群馬大大学院の神谷亘教授(ウイルス学)に話を聞いた。

コロナウイルスは変異しやすいことが分かっている。治療薬がない現状では、まず感染を抑え込むことが重要だ」と神谷氏は説明する。

ウイルスは体内に入ると細胞内で増殖する。このとき遺伝子のコピーが作られる。変異とはその際のコピーミスのこと。人から人へと感染を繰り返すうちにウイルスがどう変異するかは分からない。「感染防止には休校やイベント自粛なども一つの有効策」という。

新型コロナウイルスは2002年に中国で感染が広がった重症急性呼吸器症候群SARS)よりも感染力が強いとされる。SARSの感染者は、せきなどの症状があり特定しやすかった。一方の新型コロナウイルスは政府の専門家会議の見解にもあるように、気付かないうちに感染し、無症状者や症状の軽い人が感染拡大の要因になると考えられるという。神谷氏は「SARSよりも致死率が低いと言われているが、感染者の絶対数が多くなればそれだけ死者が増える」と警戒する。

神谷氏によると、SARS終息後も中国では捕獲したコウモリから類似のウイルスが見つかっており、再び人への感染が起こることは想定されていた。今回の新型コロナウイルスの流行が終息しても、また新型が出現し、世界的感染拡大を起こす可能性がある。

そうした事態に備え、神谷氏は遺伝情報を組み合わせてウイルスを人工合成する研究に取り組む。人工合成を通して遺伝子の役割を解明できる可能性があり、治療薬の開発につながるという。現在、国内でコロナウイルスの人工合成ができるのは神谷氏の研究室だけで、世界的にも少ない。神谷氏は近く新型コロナウイルスを入手し、詳しい研究を始める予定だ。

(2020年3月11日)

mainichi.jp