ナイラ証言によって湾岸戦争がはじまった

ナイラという名の少女の証言:「クウェートの病院でイラク兵が赤ちゃんを殺した」という涙ながらのナイラ証言によってアメリカの世論が動かされて湾岸戦争が始まったのでした。

しかし、驚くべきことに、このナイラ証言はまったくのウソでした。世論誘導のためにアメリカのメディア(広告代理店)がヤラセを仕組んだのです。

なんと、ナイラはクエートの駐米大使の娘で、母国クエートには行ったことも見たこともなかった・・・。(この子は今どこで何をしているのか興味がありますね)


これが彼らのいつものやり口です。

このようなヤラセを大がかりにしたものが「偽旗作戦」という戦争誘発のための偽装工作です。

今回のシリア化学兵器工作も偽旗作戦の一種です。

50兆円産業といわれる戦争は、軍産複合体とこれに寄生する戦争ビジネス屋にとっては喉から手がでるほど必要な麻薬のようなものです。だから戦争ビジネスをはじめるためには何だってやっちゃいます。


ナイラ証言については、以下の「人力でGO」さまのブログ記事を参照ください。

http://green.ap.teacup.com/pekepon/1221.html
●ナイラ証言・・・湾岸戦争アメリカの参戦に寄与した「ヤラセ事件」
 

昨日の「てへぺろ国家 アメリカ」という記事は、実は下の内容を書くつもりでしたが、パスタのお湯が沸騰してしまったので、あわてて「お題」を出してオシマイにしてしまいました。

それでも、高橋さんが、コメントを下さったので、ホットしました。ありがとう御座います。


さて、アメリカの「てへぺろ」ぶりを象徴する事件が、湾岸戦争当時に発生した事を皆さんはご存知でしょうか?

「ライナ証言」と呼ばれる事件です。

●嘘から始まった湾岸戦争!自作自演の議会証言とPR操作!
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=xGuxXU4Tlik

●Faked Kuwaiti girl testimony
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=LmfVs3WaE9Y


湾岸戦争当時、クエートに侵攻したイラク軍の蛮行を告発するビデオが公開されました。「ナイラ」と名乗る15歳の少女が涙ながらに訴えた内容は、イラク軍兵士達が、クエートの病院で、保育器に入った赤ん坊を保育器から出して放置し、保育器を持ち去ったというものでした。

ナイラはその後議会に呼ばれ、6分程度にわたる口述において、次のように発言しました。

「私は12人の女性と共に、アッ=ラダン病院でボランティアをしていました。私が最年少のボランティアで、他の女性達は20-30歳でした。イラク軍兵士が銃を持って、病院内に押し入るのを目にしました。保育器から新生児を取り出し保育器を奪うと、冷たい床に新生児を放り出し死なせてしまいました。(泣きながら)怖かったです。」
これを受けて当時のブッシュ大統領(パパ)は、フセインを「ベビキラー」と呼ぶなど世論を煽り、アメリカが参戦する気運が高まって行きました。

湾岸戦争終結した後、マスコミ各社は「ナイラ」を探し始めました。さらに、「ナイラ証言」の裏づけを取る為に、クエートの病院を取材しました。その結果、驚くべき事実が明らかになります。

クエートの病院関係者は誰もイラク兵の蛮行を目撃しておらず、さらには、その当時、クエート国内の病院には、保育器が数える程しか無かったというのです。

そして、さらなる驚愕の事実が明らかになります。「ナイラ」は実はクエートの駐米大使の娘だったのです。そして、彼女に母国クエートに行った事も無かったのです。

ヒル・アンド・ノウルトン」というアメリカの広告代理店が、スタジオ内でクエート大使の娘に出演させて収録された映像が「ナイラ証言」として公開されたのでした。完全なるヤラセでした。

当時のブッシュ大統領がこの事実を知っていたかどうかは知る術もありませんが、この様に、アメリカという国は、戦争の為には平気で「やらせ」をする国です。

ベトナム参戦のきっかけとなった「トンキン湾事件」も後にヤラセであった事が発覚しています。

イラク戦争の発端となった、「イラク大量破壊兵器保有している」という情報もCIAの捏造であった事が発覚しています。

これらの「やらせ」が発覚した後も、アメリカ政府は何度でも同じ様に手口で新たな戦争を生み続けています。


「ヤラセがばれちゃった・・・・てへぺろ(・ω<)」


こんなノリで、世界は戦争に突入して行くのです。

尤も、情報化の時代、さすがにアメリカ政府の信用も揺らいでいます。
今回のシリアの化学兵器使用疑惑では、イギリス議会は慎重な態度を示し、キャメロン首相も軍事介入を諦めざるを得ませんでした。

イギリス国民とイギリス議会は、アメリカの虚言に乗せられてイラク戦争に参戦した事をしっかりと反省しています。

安倍首相は今回もアメリカを支持する発言をしていますが、日本ではイラク戦争の正等性について総括すら済んでいません。

てへぺろ国家アメリカの尻尾として、日本は今回も求められた役割を演じるのでしょうか?