あかりの起源(東海林弘靖)

NHKのBSプレミアムを見た。照明デザイナーの東海林弘靖氏が「ホタルの樹」を求めてパプアニューギニアに旅をするドキュメンタリー。

東海林弘靖(53歳)さんんは、これまでに500以上の様々な建築物や街並みの照明デザインを手がけ、国内外で高い評価を受けている売れっ子の照明デザイナー。このような職業があるとを知らなかった。光のソムリエだ。

旅の最後の方で、東海林さんが村の長老に「あなた方にとってあかりとは何ですか?」ときく。長老は「あかりとは、いのちのあかしだ」と答える。

この、あかりは生命のシンボルであり、命の証しだと古老が答える場面で東海林さんはウルウルと来る。それを見ていた僕もついウルウルと来てしまった。やっと「あかりの起源」「灯りの原点」にたどり着いたのだ。

灯り(あかり)の起源は技術人類学にとって最も重要な課題のひとつ。現生人類はどのようにして灯りを見出し、灯りを作り出してきたか。灯りの起源と家の起源との関係。そもそも「あかり」とはいったい何か。哲学的疑問を含めて興味はつきない。

以前、高崎の「あかりの資料館」に行ったときのことを思い出した。
http://d.hatena.ne.jp/gyou/20081227



照明デザイナー東海林弘靖ができるまで
http://www.37sumai.com/life/shoji/2008/04/post_50.html



東海林弘靖氏の仕事を紹介している日本建築家協会のサイト。
http://www.jia-kanto.org/members/bulletin/2010/6/8.html



「ホタルの木」の写真を見ることができる「パプアニューギニア通信」というブログもおもしろい。
http://png-japan.co.jp/blog/



以下、NHKのサイトから。
http://www.nhk.or.jp/tabi-bs/

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旅のチカラ 「命の明かりが灯る島 パプアニューギニア 東海林弘靖」
BSプレミアム 8月2日(火)午後8:00〜9:00
「人間にとって必要な明かりとはどんなものか?」「一体何のために、明かりを灯すのか?」

これまでに500以上もの照明デザインを手がけ、国内外で高い評価を受けてきた照明デザイナー、東海林弘靖(53歳)が、ここ数年ずっと抱えてきた大命題だ。これまでにも、その答えを探そうと、アラスカのオーロラやサハラ砂漠の満月など、大自然の中の光を求めて旅してきた。

その東海林が今回、旅先に選んだのは、パプアニューギニア

闇夜に、何千もの蛍が1本の木に群がってつくり出す「蛍の木」を見たいと思ったからだ。さらに、蛍の木を精霊と崇め大切に守る人々から、光や明かりについて学びたいとも考えている。

しかし、蛍の木への道のりは思いのほか険しかった。古くから蛍の木で有名なケビエンの街には、道路の増設や送電線の拡張工事など都市化の波が押し寄せ、蛍の住む場所は遠ざかる一方。そこで向かったのは、いまだ電気の通わない島。そこで東海林は、さまざまな大自然の光を目の当たりにし、電気に頼らずいかに明かりを手にしているかという工夫を知る。

生まれて初めて訪れた熱帯の国。強い日差しとむせ返るような熱気の中で、“明かり”の原点に立ち返る。抱え続けた問いへの答えは見つかるのか、そして蛍の木には出会えるだろうかーー?

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