計画停電の真相09:02

今、朝の9時2分。この地域もあと20分ほどで停電になる予定。

植草一秀氏の今日のブログ。

今回の計画停電は、原子力発電所の必要性をアピールするためのデモンストレーションという側面があるのではないか、というコメントに留意しよう。

以下、部分転載。

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 計画停電の発表があったが、原子力以外の発電能力をフル稼働する前提での計画になっているのかという疑問が浮上する。
 
 もっとも限界的な発電方法は火力発電になるが、火力発電は、原油価格が高騰しているため、もっとも高コストの発電方式になる。この高コストの発電を抑制するために、計画停電するというのなら、これは許されない本末転倒ということになる。
 
 まさか、そのような計画になってはいないと思われるが、電力供給能力の数値が1日で大幅に引き下げられたことなど、不自然な点が多いのも事実である。原子力発電所の必要性をアピールするためのデモンストレーションという側面が、万が一にもあったなら、まさに言語道断のふるまいである。ぎりぎり強制停電の措置を取らずに済む需給見通しが存在したとの疑いも払拭はできない。

 また、政府が節電を呼び掛けるなら、まず、政府部門内での節電を率先して実施するべきである。記者会見の会場も照明を半分程度に落とすべきであるし、首相官邸も必要不可欠な場所以外の照明は行わないなどの対応を取るべきだ。政府が電気を使い放題に使用して節電を呼び掛けても説得力はない。
 
 政府は、電力会社の方式別電力供給能力を明示したうえで、今回の計画停電の数値を分かりやすく説明する必要がある。計画停電であっても、市民生活に重大な悪影響を与える可能性が高い。電力会社は原子力発電で事故を発生させ、電力供給に支障を来している以上、水力、火力については、フル稼働を前提に供給体制を構築する責務を負っている。

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(転載終わり)