世界と日本のまちがい(松岡正剛)

誰も知らない 世界と日本のまちがい 自由と国家と資本主義

誰も知らない 世界と日本のまちがい 自由と国家と資本主義

 お正月の三日間のリラックスした時間にワインを飲みながら、そして、今日の電車の行き帰りに読む。とてもワクワクした時間。
 つい先日読んだ茂木健一郎との対談本(脳と日本人)で松岡さんが、近代においてネーションステート国民国家)が地球上に一律に発生したことが大きな謎である、といった意味のことをいっていた。その松岡流の回答がこの本である。
 モーラ主義の松岡さんらしく、微に入りさいをうがって近代・現代史を独特の編集的視点から切り込んでいく。
 近代の鍵はイギリスにある、ということ。「イギリスのまちがい」が世界中に拡がってしまったということ。では、このイギリスのまちがいはどのようにして形成されていったのか。そして、そのまちがいがどのようにして世界中に拡がっていったのか。
 若い人向けのレクチャーを本にしたもので、語り口はやさしいが内容はとっても濃い。