廃棄エネルギーの有効利用

「モッタイナイ」という日本語に対応する言葉は他の外国語に見あたらないらしい。この日本独自のモッタイナイ発想を大切にする技術こそ適正技術だ。

捨てられる廃棄エネルギーを有効活用する技術を開発するNPCEというベンチャー企業が、エスカレータの廃棄エネルギーに着目した。

エスカレータの手すりの運動からエネルギーを取り出して発電機を作動させる技術。気になるお値段は150万円。一月で8640円の節約になるということなので、1年以内に元が取れる?

この会社は以前、工場の排気から風力発電して電気にするシステムも開発している。日本らしい適正技術。

以下、Tech-Onから転載。

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NPCE有限責任事業組合(東京都小平市)は2011年2月、稼働中のエスカレータを利用して発電するシステム「mogu」を発売する。同システムは、エスカレータの移動手すり(ハンドレール)からゴムローラと倍速ギアを介して回転エネルギを取り出し、発電機を回すもの。発電した電気はその場でLED照明などに使ったり、バッテリに蓄えたりすることができる。価格は150万円から。

 同システムを開発したのは、ナチュラルパワーコンソーシアム(NPC、東京都小平市)。低価格の小型風力発電システムをはじめ、ファンの排気など従来は捨てられていた「風」を利用する工場向け風力発電システム「SFS(スマート・ファクトリー・システム)」などを手掛ける。今回のエスカレータ向けシステムは、身近にあるエネルギに着目したものだ。

 発電機には出力1kWの風力用タービンを用いる。「負荷は極めて小さく、人が移動手すりに手を置いている程度」(NPCEの代表組合員で、NPCの理事長を務める大場章弘氏)。従って、同システムを設置することにより移動手すりの駆動に支障を来たすことはない。1日12時間の稼働とすると、1カ月で360kWhを発電する。電気代を1kWh当たり24円とすれば、同システムにより月間8640円を回収できることになる。同システムは、エスカレータ1基当たり2基設置可能。

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