ヒトとサルのあいだ(吉田脩二)

ヒトとサルのあいだ―精神(こころ)はいつ生まれたのか

ヒトとサルのあいだ―精神(こころ)はいつ生まれたのか

 現世人類の精神(こころ)の起源を探る論考。今日やっと最後まで通読する。これから何度も精読したくなる。読書のよろこびをひさびさに味わう。
 著者は1939年生まれの精神科医。画家でもあるらしい。医師業は現在リタイアされているらしい。
 内容はとても斬新で、現世人類の起源についてのドキドキするような鳥瞰図を与えてくれる。実におもしろいし、長い精神科医としての臨床経験に裏付けられた深い洞察に満ちている。
 吉田脩二氏の説とミズンの認知的流動説と伊勢史朗の快感進化説との関連について思いを馳せる。
 吉田氏は10年かけてこの著書を書き上げたらしい。おそらく、現世人類起源論を考察する場合に避けて通ることができない論考になることは間違いない。
 これから少しずつ僕なりに吉田脩二氏の理論精神学を読み解いていきたい。
 とりあえず、この本に出会えたことに感謝、感謝。