子猫

 明け方か真夜中に子猫の泣き声を夢うつつのなかで聞く。このとき予感がよぎった。(僕が中学生の頃同じようなことがあった。僕がひろったそのときの猫はその後十数年間一緒に暮らすことになる。)朝、駅まで子どもを送ったあと、駐車場の中でうずくまっている子猫がいた。手のひらに乗るくらい。生後1ヶ月くらいか。ガリガリにやせ細っている。目やにで自力で目が開けられない状態。風邪をひいて鼻もズルズル状態。とてもフラジャイルな存在。でも生きている。(いま読んでいる松岡正剛の「フラジャイル」の具体例そのもの。)
 いろいろあって、我が家でかうことにした。人生にはときどきどうしようもないときがある。運命として受け入れるしかないときがある。このままほっておけばのたれ死にするか保健所で安楽死