リン・マーギュリスのレクチャーを聴く。石川統氏も。細胞内共生説。リン・マーギュリスは1938年生まれだから67歳くらいか。
 夕方6時頃家に戻り、風呂にはいる前にひらめき。技術システムもオートポイエーシス・システムである以上、構造的ドリフトを起こしてきたのではないか。このドリフトは主コードの全面的な変更によって生じる。技術システムでいえば、「cool/no cool」というコードが「役に立つ/役に立たない」というコードに変更されることによって技術活動そのものが変わった。これがハイデガーの指摘していることではないか。悦びであった技術活動が、何かの目的のための手段としての活動へと貶められた。(このような手段の目的化は自己家畜化が関係しているか?)
 そもそも構造的ドリフトは、生物の進化や種の分化に相当するものである。このようなドリフトはどのようにして起こったか。リン・マーギュリスの細胞内共生のようにして技術の分化が起こったか。技術から芸術(美/醜がコード)や科学(真/偽)への分化も同様。
 近代においては、技術は科学の応用あるいは僕(しもべ)となり、経済システムに従属するシステムに成り下がった。