本日は2022年最後の日。毎年、大晦日はベートーヴェン「交響曲第9番」を聴くことにしていますが、今年の大晦日は2年前の弊ブログ記事を若干改訂したものを再録させていただきます。(前回のYouTubeが削除されていた。)
大晦日はやはりベートーヴェン「交響曲第9番」で一年を締めくくらなければなりませぬ。
ベートーヴェン最後の交響曲。第9番と同時に構想を練っていたまぼろしの第10番と一体化させたため1時間を超える長さになったという説もある。
日本で第9が年末の演奏行事になったのは、1940年のNHKのラジオ放送がはじまりだとか。(ドイツでは春の訪れを歓ぶ時期に演奏されるようです。)
ベートーヴェン「交響曲第9番」といえばフルトヴェングラーを忘れることはできない。
やっと見つけたフルトヴェングラー版は1942年3月のベルリンでの演奏(ベルリンフィル)。音質は必ずしも良くはないですが、この圧倒的な地響きのような迫力と臨場感は、なにか差し迫った時代の恐ろしい空気のようなものに圧倒されて、鳥肌が立ちます。
1942年といえば、前年の1941年の12月に日本軍による真珠湾攻撃(実は山本五十六を使ったアメリカの偽旗作戦)に呼応してヒトラーが対米宣戦布告を行ったばかり。
この年の夏、ナチス・ドイツ軍はブラウ作戦を発動しソ連南部に進攻し、電撃戦でスターリングラードまで進出した。しかしスターリングラード攻防戦は長期化し、逆にソ連軍に包囲されてしまう。
ちょうどそのころの切迫した状況下のベルリンでの演奏と思われます。
ヒトラーはこの演奏会の3年後の1945年4月30日、ベルリン陥落とともに、替え玉による自殺を偽装してアルゼンチンにちゃっかり逃亡し、そこで100歳を超える天寿をまっとうしたそうです(・。・)ぷっ♪
■Furtwängler & BPO - Beethoven: Symphony No.9 in D minor, Op.125 (1942.3.22-24)
www.youtube.com
From the war-time "Magnetophon" recordings in Berlin by the Reichs-Rundfunk-Gesellschaft.
Wilhelm Furtwängler conducting the Berlin Philharmonic Orchestra.ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 作品125《合唱付き》
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ティラ・ブリーム(ソプラノ)
エリーザベト・ヘンゲン(アルト)
ペーター・アンダース(テノール)
ルドルフ・ヴァッケ(バス)
ブルーノ・キッテル合唱団
合唱指揮:ブルーノ・キッテル
最後に、お口直しに、シカゴ交響楽団による全曲を。
それではみなさま、よい年をお迎えくださいませ。
■Beethoven 9 - Chicago Symphony Orchestra - Riccardo Muti
2015/05/08
Beethoven 9 - Chicago Symphony Orchestra - Riccardo Muti - YouTube
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