天皇、皇后両陛下が、英国出身の作家Ｃ・Ｗ・ニコルさんが再生した里山を散策されたといういいニュース。
里山再生といえば、清里で美しい森を再生した柳生博さんが有名ですが、ニコルさんも長野県信濃町で里山再生に取り組まれていたのですね。
●長野で両陛下、森の再生視察 Ｃ・Ｗ・ニコルさん説明
（北海道新聞）
全国植樹祭の式典出席などのため長野県に滞在していた天皇、皇后両陛下は６日、同県信濃町を訪れ、英国出身の作家Ｃ・Ｗ・ニコルさんらが里山の再生に取り組む「アファンの森」を視察した。
英国の森林公園にちなんで名付けられたこの森は、１９８０年代まで荒れ果てていたが、ニコルさんが間伐などの手入れを続け、本来の生態系を取り戻そうとしている。
両陛下はニコルさんの案内で、森の中を「気持ちがいいですね」と話しながら散策した。途中、木材を運び出すドサンコ「雪丸」（雄、６歳）を見ると駆け寄った。ニコルさんによると、天皇陛下は「結婚前、北海道に初めて行った時、ドサンコに近い馬に乗りました。優しそうに見えたけど、走りだして止まらなかったんです」と笑顔で語り、皇后さまと雪丸をなでた。
ニコルさんは英国ウェールズ出身。皇后さまは学生時代にウェールズを訪れたことを懐かしみ、「ウェールズの妖精がニコルさんに付いて来て、この森に入ったんですね」と話したという。散策を終えたニコルさんは記者団に「うれしくて胸がいっぱいです。両陛下は本当に日本の自然に詳しかった」と語った。
視察後、両陛下はＪＲ長野駅に移動し、北陸新幹線で同日午後、帰京した。
１０％の太陽光が森の地面（林床）に当たるようにすれば、森は元気になる。
そのためには荒れた森を切り開いて「間伐」をしなければならない。
ニコルさんと仲間たちは１９８０年代から３０年以上この活動を続け、信濃の森の生態系が元気になりつつある。
「里山」とは、人間の活動が森や林に介入されることによってはじめて成り立つ、江戸時代から続く日本のすぐれた「適正技術」だった。それが昭和に入ってから廃れた。ニコルさんはこれを復活させようと頑張っておられます。
【参考】
C.W. ニコル
作家、ナチュラリスト
17歳で祖国ウェールズからカナダへ渡って北極探検を繰り返し、エチオピアでは野生動物保護省の管理官として密猟者と死闘。そんな人生を送ってきたC.W.ニコルさんがついに定住を決意した場所は、長野県にある里山だった。黒姫高原の荒れた土地を購入して「アファンの森」と名付け、1986年より森林の再生活動を開始。より公益的な活動を目指して2002年に財団を設立し、たびたび政府のブレーンとしてエコツーリズムにも寄与している。武芸を愛し、1995年に日本国籍を取得した自称「ケルト系日本人」。-震災後、人々が自然との共生に回帰することを誰よりも強く希求している一人である。
アファンの森はこんな↓感じです。
●アファンの森~C.W.ニコル×茂木健一郎
https://www.youtube.com/watch?v=H218Ow_5Us8
●アファンの森より 4月1日
https://www.youtube.com/watch?v=FJEVFs-SQvY
●Afan Woodland Trustの動画サイト
https://www.youtube.com/channel/UCVXsJTnIPezE5W3TBbysVCQ
●【FAN】応援団 Ｃ・Ｗニコル
https://www.youtube.com/watch?v=8L1MjWxsnF0
●アファンの森の公式サイト
http://www.afan.or.jp/about_forest/index2.html
以下↓はTEDにおけるニコルさんのスピーチです（英語版）。
●Working With Woodlands: C. W. Nicol at TEDxTokyo (English)
https://www.youtube.com/watch?v=Oa7PmrzdHTQ
2013/05/12 に公開
C. W. Nicol
Adventurer, Author and NaturalistWhen he was just 17, C. W. Nicol journeyed from his homeland of Wales to the North Pole and across Canada. A decade later, he was struggling desperately against poachers as an officer in Ethiopia's Ministry of Wildlife Conservation. After a long life of adventuring and devotion to the martial arts, he settled down in the wilds of Satoyama, Nagano Prefecture. In 1986, he began to preserve and restore the woodlands on a rough patch of land on the Kurohime Plateau now known as the C. W. Nicol Afan Woodland. The author of multiple works in many languages, frequently on things natural, C. W. took Japanese nationality in 1995. His ecotourism work, including establishing the Afan Forest Foundation in 2002, aims to expand public initiatives and awareness, and he has often served as the environmental conscience of Japan's government. Particularly after the Great East Japan Earthquake, no one has a stronger desire to see people living in harmony with nature.
http://www.cwnicol.com/
http://www.facebook.com/cwnicol.afan....
http://afan.or.jp/About TEDx, x = independently organized event
In the spirit of ideas worth spreading, TEDx is a program of local, self-organized events that bring people together to share a TED-like experience. At a TEDx event, TEDTalks video and live speakers combine to spark deep discussion and connection in a small group. These local, self-organized events are branded TEDx, where x = independently organized TED event. The TED Conference provides general guidance for the TEDx program, but individual TEDx events are self-organized.* (*Subject to certain rules and regulations)
●人間講座 森から未来をみる〜黒姫高原で考えたこと 第1回 「ニコル・アファンの森」物語 2of3
https://www.youtube.com/watch?v=0W8QhXxHcNY
