この本、ジュンク堂書店の起業本コーナーで平積みになってました。手に取ると、なんだか見覚えのある著者名。
なんと昔お世話になった日比恒明(ひび・つねあき)先生ではないか!
ということで、さっそく買って読み始める。
「ニッチ商品」という視点が、とにかくおもしろい。
日比先生のこの本に込めたメッセージを、ちょっと俯瞰した視点で簡潔にまとめると、
モノづくりは不滅です!
そして、
モノづくりは儲かる!
(ただし、やり方を間違えなければ)
この本は、大企業の下請けじゃなく、独自の隙間商品(ニッチ商品)を製造販売し利益を上げる元気な中小企業になるための手引書である。そればかりではなく、実際にそのようなニッチ商品で成功している中小企業を自らの足と目でしっかりと取材し紹介しているところがいい。何事に対しても好奇心旺盛で勉強家の日比先生らしい。
ああ、日比ゼミで一所懸命勉強していたころがなつかしい(遠い目)。
ところで、ニッチ商品(隙間商品)とは、景気に左右されず不況下でも着実に売れている商品のこと。ニッチ商品は、年商が3億円以下の小さなマーケットですが、必ず需要があり、毎年持続的な売上が確保できる商品。利益率は極めて高い。かといってマーケットが小さいので大企業は手を出さない。
不況になっても産業の空洞化が進んだとしても、ニッチ商品は市場からはなくならない。
実際、数人から十数人規模の「零細」企業と呼ばれている会社であっても、億単位の利益をあげているところが多い。彼らは儲かっていることを表立って言わないし、マスコミにも紹介されることがほとんどない。だから、日比先生は、自ら現場に飛び込んで情報を掴んでくるしかなかったという。
「零細」企業という自虐的な呼び方はやめた方がいい。
マイクロものづくり、これがいい。
この本、資料的価値もある素晴らしい本です。
日比恆明氏自身の自著紹介:
このたび、中小企業による隙間商品開発のガイドブックを発刊することができました。
過去に「しんきん経営情報」誌で取材した内容と書き下ろしのニッチ企業になるための手引きを掲載しております。この一冊で隙間商品の開発過程とニッチ企業の実際が理解できるようにまとめてあります。前回の「下請けやめてニッチをめざせ!」(ウエッジ社)の発刊から14年が経過しています。その間に中小企業のための商品開発講座を開催しており、講座では中小企業主の疑問や陥り易い問題点などを知得することができました。今回の著作は前回発行した書籍の内容に、実際の講座で得た知識を加味したものです。
本書を読まれ、御社でもぜひ隙間商品を製造するニッチ企業に変身してみて下さい。
タイトル 「くたばれベンチャー!モノづくりニッチで起業」
出版社 株式会社秀和システム
定価 1500円(税別)
内容の詳細とご注文は下記のホームページをご参照下さい。
http://www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/4593.html
2016年3月5日
- 作者: 日比恆明
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2016/03/10
- メディア: 単行本
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●ブログ 日比恆明のニッチでリッチ
http://www.nichederich.com/