[NHKラジオ第1]藤原直哉氏:地政学的変化のなかの日本の未来


RKブログのこの記事にはちょっと驚きました。

●[NHKラジオ第1]藤原直哉氏:地政学的変化のなかの日本の未来
http://richardkoshimizu.at.webry.info/201504/article_14.html

経済アナリストの藤原直哉氏がNHKのラジオ番組で、911自作自演説について言及したようです。


驚いたのは、911が自作自演だったということ自体ではなく(そんなことは当たり前田のクラッカー)、そのことがNHKという「安倍さまの」公共放送局で流れたということ。

この藤原直哉氏の放送は以下のNHKのサイトで視聴することができるようです。

●マイあさラジオ
http://www.nhk.or.jp/r-asa/business.html


Youtubeにもアップされています。(削除されるのは時間の問題か)

3:50あたりから。

地政学的変化のなかの日本の未来 藤原直哉
https://www.youtube.com/watch?v=Hc0ObKlXvKY&feature=youtu.be


以下は文字起こし: 

mc:藤原さん、おはようございます。

藤原:おはようございます。

mc:日本でも世界でも株価が上昇していますが、藤原さんはその背景については、どうご覧になっていますか?

藤原:はい。あの、全世界で政府、中央銀行が恣意的に金融市場を動かしてですよね、株価の下落ですとか、それから株価の上昇、或は金利の下落も結構無理に根拠なくやっていることが多くて、何でこんなにムキになって市場を動かすのかというところに、やはりそのこうでもしないと政治も経済ももたないという厳しい現実が背景にあるんだと思うんですね。

貧困国も大変なんです。中国、インド、中東、ブラジル、さらに先進国のヨーロッパ、アメリカもみんなその巨大なバブル崩壊というのがですね、経済を蝕んでおりまして、この崩壊は止まっている様子がないですね。

特にその爆発的な不動産投資をした国ではですね、不動産価格の下落が止まらずに、倒産が急増している、そういう国がありますね。

あるいはその原価の半分以下に割り込んだ原油、ガスの価格でもうとにかく増産してお金を稼ぐしかないということで、増産はするわ、値段は下がるわで大変になっちゃった産油国とかですね。

あるいはその貿易の縮小で貿易が止まってしまって経済が回らなくなった国とかですね、あるいはその見かけの繁栄を装おうためにサブプライムローンを手当たり次第に貸しまくって身動きがつかなくなってしまった国とかですね、よく見ますとその実態は実に様々なんです。

我々はその1990年代にバブル崩壊の大変な経験を日本としてしているわけでありまして、巨大なバブルが崩壊したら、結局最後の大破綻までいかないと物事が途中で止まるという事はないということは我々は実感で良く知っているわけですね。

今その各国は、90年代と同じような途中の状況にありましてですね、何をやっても症状がよくならなくて、各国政府、企業、中央銀行が振り回されているのが実情なんですね。

こういう状況で世界中は今、利下げとか金融緩和しているんですが、こういうことをやっても効果は極めて限られておりますし、どこかの国のようにですね、これからは利上げをしようなんて言っているんですが、利上げをしたら経済は吹き飛んでしまうんですね。


FRBQEゼロ金利政策を止めなければならい時には、市場では大事件が起きる。
FRBQEゼロ金利政策を止めなければならい時には、市場では大事件が起きる。(出典)


昔の日本の経験を物差しに考えましたら非常にわかりやすいことなんですけども、各国とも、自分たちだけは昔の日本とは違うと言って頑張っているんですが、しかし、結局は同じ状況なんです。

でも実はそれ以上にですね、地政学的変化が今世界に起きております。例えばウクライナではですね、自主的にこの間の戦争でアメリカがロシアに負けたわけです。そしてアメリカ抜きでヨーロッパがロシアと停戦を決めたと。ロシアのユーラシア及びアメリカに対する影響力は格段に高まりましたですね。

あるいはそのアラビア半島南部のイエメンで事実上政府が崩壊して、アメリカが大使館も軍も国外に逃げ出してしまったわけですね。

国が武装勢力の手に落ちてしまいまして、サウジアラビアがいたたまれなくなって軍事介入を昨日あたりからしておりますけども、これはあたかもですね、中東のアメリカと親しい国の未来を予兆する出来事なんですね。

或はそのイランとアメリカなどの間の核の脅威はかなり進展しております。最終合意は先送りになりましたけれども、イランとパレスチナ武装勢力ヒズボラ、この2つは昔からアメリカのテロリストとして、アメリカはテロとして、テロリスト団体と指定しているんですが、アメリカはこの2つをテロリストのリストから削除しているわけですね。

或はその中国主導のアジアインフラ投資銀行にイギリスとヨーロッパを参加する。日本とアメリカは参加しない、台湾は要請があれば参加すると言っているわけでありまして、新しいユーラシアの時代に日本もちゃんと参加しないと、何か孤立するばっかりなんですね。


あるいは、そのアメリカの退役軍人の団体があるんですが、そこに属しております元軍人がロシア政府が出してきました2001年の911テロに関する衛星写真をモスクワで検討したんです。それはあの時のですね、ビルの破壊というのが、爆破解体によるものでありまして、911テロが自作自演であることを示していたと。その事を公表しているんですね。しかもその団体はロシアのプーチン大統領にですね、世界の平和を確保するために必要なその他のいくつかのファイルも公開するように、同時に要請しております。


日本でも安倍政権が安保法制、或は辺野古の基地の移転、原発再稼働、TPP推進などの政策を推進しているんですが、いずれも反対は根強くてですね、与党内にも議論がありますし、今後安倍氏の力押しだけでできることなのかは、甚だ疑問な所がありますね。

mc:そのような世界情勢の中で、これから日本はどうなっていくとお考えですか?

藤原:はい。以前から述べておりますように、21世紀というのは20世紀とは全く秩序が違う時代になると思います。

システム的に言いましても、アメリカが1つだけ強いとか、或はドルが1つだけ強いとか、自民党が1つだけ強いとか、こういったように1つだけ最後に強いのが残るという状態になりますと、その次は、そのシステムが中からとけていきまして、イノベーション、創造と言いますか、全く新しいものが生まれてくるんですね。

江戸時代が行き詰まりまして、明治維新が起きたり、戦争末期の翼賛体制が行き詰まりまして戦後の民主政治になったり、或はその昭和の非常に一極化しましたバブル経済がとけて、平成のもっと分権化された新しい経済が生まれたりと、こういう感じなんですね。

で、アメリカの世界一極体制っていうものがとけてくれば、それはロシアとか中国が台頭する。まさに今の状況でありますし、いずれはそれもとけて、今度はユーラシア全体が各地域の横の共同体というかたちで安定していくでしょうし、さらにはドルが一極でとけてくるのであれば、ユーラシアも、或はその地域の自立性も高まりまして、地域ごとの基軸通貨という状態にもなるでしょうね。

日本も政治が中から1つとけてくればですね、経済、それから財政、都市の一極集中もとけてくるし、本格的な21世紀の日本に形が変わっていくでしょう。その間はいろいろ困難もあるかもしれませんけども、まあしかし、いずれにいたしましてもですね、変化が来る事は間違いない。そこに天変地異とか気象災害ということもあり得るでしょうし、いろんな意味で日本はですね、これから国を作り変えていかないと、新しい時代に合った国になっていかないのでありますね。

ですから、今起きております国際的な金融の問題、軍事の問題というのも、要するに新しい時代が来ているとういうことじゃないかと思うんですね。こういう変化、たぶんおそらくこれから50年まではかなり進んでくるんじゃないかなと思うんです。今からちょうど100年ぐらい前にはですね、アジアの夜明けということで、辛亥革命というのが中国で起きまして、それから半世紀ぐらいの間に2度の大戦を経験して、日本は軍隊もなくなりまして、新しい日本に生まれ変わったわけでありますから、今からほんとに50年もしますと、全く違った秩序の中に我々はいるんじゃないかと思いますね。

mc:そうした時代の流れの中で、これからどんな意識をもっていくことが大切だとお考えですか?

藤原:はい。現在のこの見かけの安定というのは、世界中、たいていがですね、単にお金を刷って撒いて、取り繕っているというそれだけのことであることが多いんですね。ですから、こういうものは、消える時はあっという間に消えてしまいます。その反省も踏まえまして、21世紀というのは健康と持続可能性を重視して、近代文明を乗り越えました新しい世の中を建設することになっていきます。その方向性をいつも意識しながら、普段の仕事や生活をすすめていくことが、あまり困難なく新しい時代に到達するためには非常に重要なことなんですね。

で、政治や外交におきましても、何かこう強いものに守られているという姿ではなくて、自立して横に連帯する、連携するというかたちになるというのが21世紀の国内も外交も経済もそういう姿だと思いますね。

ですから、誰でもまず個性を生かして、競争するんではなくて競争を避けるために独自の進化をとげていくという、基本的に考え方の転換が必要です。競争の結果未来が生まれるんじゃないんですね。ですからまあ、そういう意味で言いましたら、みなさんそのリーダーをちゃんと作らなきゃだめだと思いますね。

横に繋がって、みんなでその自立できるようなリーダーを押し出していく力がないと、その共同体はなかなか持ち上がらないと思います。いずれにしましても、今年は変化が激しいので、注意が必要かと思います。

mc:はい。ありがとうございました。

藤原:ありがとうございました。

文字起こし:はちコ
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