山中教授にまで飛び火

とうとう山中伸弥教授の過去の論文に対する、本質とは関係のない枝葉末節な疑惑のでっちあげが始まった。


今回、山中教授の論文にいちゃもんをつけたのは「日本語による匿名の不正疑惑告発ブログ」だそうです。STAP細胞つぶしもこのサイトが犯人か?


ネクラで意地の悪い研究者くずれが、某勢力からお金をもらって、世界の最先端を走っている日本の再生医療技術にステルス攻撃を仕掛けているのでしょうか。


山中伸弥教授会見 論文検証サイトの功罪
2014.4.28 23:20
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140428/scn14042823200005-n1.htm


(記者会見を終え、退席する山中伸弥京都大教授=28日午後、京都市左京区

 インターネットのサイトで科学論文への疑義が指摘されるケースが増えている。理化学研究所小保方晴子・研究ユニットリーダー(30)によるSTAP(スタップ)細胞論文に続き、今度は山中伸弥京都大教授の論文に飛び火した形だ。
 STAP論文の疑惑を最初に指摘したのは、海外の論文検証サイト「PubPeer(パブピア)」。科学者が匿名で意見を投稿でき、世界中の論文について検証や議論が活発に行われている。
 一方、山中氏の論文に疑義を指摘したのは、日本語による匿名の不正疑惑告発ブログ。論文の画像を中心に著名な大学の疑惑を取り上げ、降圧剤「ディオバン」の臨床研究データ改竄(かいざん)事件も追及してきた。ネットでは有名なサイトだ。
 こうしたサイトは不正摘発に貢献してきた面がある一方で、指摘内容の妥当性や根拠が不十分だったり、匿名での運用に伴う問題点などが指摘されている。

 ネットに詳しい神戸大の森井昌克教授(情報通信工学)は「重箱の隅をつつくような間違い探しは意味がない。山中氏以外の他の著名な研究者も、ありもしない疑義をかけられるかもしれない。本質以外で騒がれることは科学界にとってマイナスだ」と指摘する。
 広島大の難波紘二名誉教授(血液病理学)は「ネットでの疑惑検証には功罪がある。情報の信用度を確かめる手段がなく、破壊的な方向に議論が進む恐れがある。山中氏が早期に会見したのは妥当だ」と話す。

●山中教授の一問一答「論文の報告内容に一点の曇りもない」「生データがないのは恥ずかしい」
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140428/waf14042819090023-n1.htm
2014.4.28 19:09

 《予定時刻から少し遅れ、会場に入った山中教授。苦渋の表情を浮かべ席につく。森沢副所長から説明があったあと、マイクを握り、自身の実験結果には自信を見せながらも謝罪の言葉を続ける》
 山中 該当の論文は2000年のエンボジャーナルの論文で、この論文は私自身がES細胞を研究するきっかけになった極めて思い入れの深い論文。疑問を呈されたことは、去年の4月初めに把握したが、その時はなんのことか分からないというのが正直な感想でした。
 しかし、指摘されているのをそのままにするわけにはいかないないということで、森沢先生にお願いして客観的に調査していただいた。その結果、当時のデータ保全が不完全だった。自分のノートは保存していましたが、共同研究者のデータに関しては全くといっていいほど保存していなかった。肝心の指摘されているデータが自分のノートからは出てこない、これはもう反省するしかない。
 今、所長として研究所、学生にノートの付け方や資料の保存について厳しく指導している。その張本人の私が不十分な資料の保存をしていたこと心から反省している。日本の科学者の見本とならないといけない立場は十分に理解している。そのなかで、論文に使っている生データが資料から発見できないということと、日本の研究に対する信頼が揺らいでいる状況で、このようなご報告をしなければならないこと、心からおわび申し上げる。

 しかし、先ほど、論文の報告内容については一点の曇りもない。その点だけはご理解いただきたい。自分のデータ論文に関してこのような疑問を持たれるのは、死ねと言われているのに近いような痛みを伴うもの、自分のノートの共同研究者、研究グループ全体のノートを保存していなかったために直接その疑問に答えられないことをあらためて心より悔やんでおります
 《質疑が始まる。共同研究者のノートが残っていないことに質問が集まる》
 −−生データがでないということだが、実験ノート一連で抜け落ちているのか、共同研究者のノートに記載されているのか
 山中 それについて、どちらかわからないというのが正直なところ 
 −−画像が似ていることはたまたまか
 山中 似ているといわれると似ているが、違う点もたくさんあります。1998年当時の私には、コピーするような技術はありませんでした。そうする必要性も理由も記憶も何もない
 −−実験ノートの保存は一般論として5年くらいときいているが どれくらい保存すべきものか
 森沢 本来は組織において保存期間がいくらというのを決めるべきだが、設立されて4年ですので、そういうことはこれから先議論すべきこと。iPS研究所で実験ノート電子データの形で保存し、定期的にないようをチェックする対応を取っています。
 山中 特許の有効期間が20年ですので、最低20年は保存する
 −−サイトとはなにか
 山中 国内、日本のサイトであったと理解しております
 −−iPS細胞研究所に正式なルートではなかった
 山中 私の理解では、匿名のサイトであり、正式なルートではなかった
 《公表しないという選択肢もあったが、世界から研究倫理を問われている日本の立場を考え公表に踏み切った心境を語る。一方で連絡が取れない共同研究者の存在も明らかに》
 −−公表に踏み切った理由は
 山中 調査結果を公表したいという思いはあり、弁護士などに相談したが、匿名のサイトであり正式のものではないので、世間に騒がれるだけだから今は公にはしない方がよいときょうまで公開しなかったという経緯がある
 −−結果的に公表したが
 山中 生データがないという自分にとって恥ずかしい事実も含めて公表したいという気持ちがずっとあった。日本が世界からも研究者倫理について問われているという中で公開すべきだという気持ちが日々大きくなった。マスコミから「記事にします」という連絡を受けて、後押ししていただいたという気持ちで、分かっている事実をきちんとご説明するべきだと考えた
−−実験当時は、プロジェクトのリーダーだったのか
 山中 この研究に関しては全責任。小さなグループで中国からの留学生や医学部の学生にも手伝ってもらった。今から思えば、すべてのノートは私が持っているべきだった。中国からの留学生とは今は連絡が取れない
 −−実験データ確認されたが現データではないということだが、実験が正しいという根拠は
 森沢 このデータを出すための実験がある期間何度も行われ、そういう状況から考えて、ほぼ確かであろうと判断した
 山中 性善説に従えば、私も一生懸命実験やったし、していない実験を図にするくらいなら、今ある図をなぜ使わなかったのか。疑いがかかるのであれば、これはデータ出すことはできない。私としては「EMBO」のエディターと連絡を取って、当時行った実験のデータに替えるべきなのか、今のデータに置き換えるべきなのか、相談したいと思っている
 《日本の科学に対する信頼が失われていることにも言及》
 −−ノバルティス、STAP(スタップ)細胞などさまざまな論文に対する疑惑が続いている、日本の自然科学に対する信頼、揺らぐのではないか?
 山中 先日もアメリカの学会に参加し、欧米の幹細胞研究のトップと意見交換する機会があったが、いま日本の信頼が揺らいでいるのは確か。一歩一歩しっかり信頼を回復していくしかないと思っている。今日の立場でこういうことを言うのが非常に問題あると思うが、やはりノートをしっかり取って保存する、いつでも出せるようにするというのが信頼回復のための唯一の道だと思っている。今回論文に対するデータが出せないというのは、研究所の人に対しても申し訳ない。
アメリカにいた当時の教官自身が不正の疑いをもたれて、それ以降きっちりデータを保存している姿を見ていた。その直後だったのに、そこまでしっかりノート管理できていなかったことは、改めて反省している
 −−今と現在とでは不正の認識が変わっているのか
 山中 当時も昔も不正をしたのはダメだというのは当然変わらない。ただノートの保管だとか、特許の意識も高まって、今まで以上にノートの保管が厳しく問われている
 −−最近論文不正があまりにも続くと思われるが
 山中 (しばらく無言で)あの、これは私もその通りだと思います。わたしも現在研究所で指導する立場だが、その私がデータを出せないという状況ですので、えらそうなことはいえないが、ノートをしっかり付ける記録をしっかり残す。それを研究者全員がやっていくしかないと思う
 《約1時間にわたる会見を終え、山中教授は頭を下げて会場を去る》