昨日は朝から仕事場でも大騒ぎでした。
小保方晴子(おぼかた・はるこ)さんの万能細胞。
30日付けのネイチャーに発表されています。
http://www.nature.com/news/acid-bath-offers-easy-path-to-stem-cells-1.14600
ということは、発表前に特許出願されているはず。小保方晴子で検索してもまだ公開されていないのでヒットしない。
こりゃー、大発見、大発明じゃね。
山中教授に続く快挙。ノーベル賞はまちがいない。
遺伝子をいじらないのでiPSよりもすごいんじゃないか。
5年間認められずネイチャーからもトンデモ扱いされたりしたが、めげずにがんばった。
最初ネイチャーに投稿したときには、
「何百年の細胞生物学の歴史を愚弄している」
と罵倒されたそうです。
白衣ではなく割烹着で実験するリケジョ(理科系女子)。
チャーミング!
【追記】この発明の特許出願については、PCT(特許協力条約)による国際出願が出されていたようです。WIPOのサイトで国際公開されているとのことです。(日本における国内公表はまだ)
STAP細胞作製方法、国際特許を出願 理研など
2014年1月31日00時00分
新型万能細胞(STAP細胞)を作製した小保方晴子さんの所属する理化学研究所などが、特許協力条約(PCT)に基づく国際特許を米国で出願していることがわかった。世界知的所有権機関(WIPO)のサイトで公開されていた。
小保方さんがかつて在籍した米ハーバード大学のブリガム・アンド・ウイメンズ病院、東京女子医大と理研が、遺伝物質などを外から入れずに万能細胞を作る方法について出願した。理研は「詳細は当面答えない」としている。
万能細胞では、特定の営利企業が特許を取得して技術を囲い込むことが懸念されており、こうしたことを防ぐ目的とみられる。
http://www.asahi.com/articles/ASG1Z72RXG1ZPLBJ00N.html
●新型万能細胞「誰も信じず」 理研チーム・小保方さんら開発
2014.1.30 07:15
http://www.sankeibiz.jp/express/news/140130/exh1401300716001-n1.htm
新たな手法で作られた万能細胞「刺激惹起(じゃっき)性多機能細胞(STAP(スタップ)細胞)」について発表する理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方(おぼかた)晴子研究ユニットリーダー=2014年1月28日、兵庫県神戸市中央区(共同)マウスの血液や皮膚などの細胞を弱酸性液に浸して刺激を与えるだけで、人工多能性幹細胞(iPS細胞)のようにさまざまな細胞になる万能細胞を作ることに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)のチームが成功した。開発した小保方(おぼかた)晴子研究ユニットリーダー(30)らは、全く新しい万能細胞として「刺激惹起(じゃっき)性多機能性獲得(STAP(スタップ))細胞」と命名。1月30日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。iPS細胞よりも簡単に作製でき、安全性も優れているという。人の細胞で作製できれば再生医療への応用が期待される。
弱酸性液で刺激
体の細胞を万能細胞に作り替えるには、初期化という作業で受精卵の状態に細胞を逆戻りさせる必要がある。iPS細胞は遺伝子を導入し初期化するが、今回の方法は酸性の溶液に浸すだけで簡単なのが特徴。
研究チームは生後1週間以内のマウスの脾臓(ひぞう)から、血液細胞の一種であるリンパ球を採取し、水素イオン指数(pH)5.7の希塩酸溶液に約30分浸して刺激。これを培養すると数日で初期化が始まり、多様な細胞などに変化する能力を持つ細胞(STAP細胞)の塊になった。これを別のマウスの受精卵に注入し、仮親に移植して子を生ませると、STAP細胞は全身に広がり、神経や筋肉などのあらゆる細胞になる万能性を持っていることが確認できた。
iPS細胞は遺伝子の導入に伴うがん化のリスクがあり、初期化の成功率も0.2%未満と低い。これに対しSTAP細胞は、外的な刺激を与えるだけなのでがん化のリスクが低く、初期化成功率も7〜9%。研究チームはメカニズムを解明し再生医療への応用を目指す。論文受理まで5年
「誰も信じてくれなかったことが何より大変だった」。研究発表の会見で、小保方さんはこう振り返った。スタートは2008年。ハーバード大で担当教官との議論から始めた実験で偶然、外部刺激による初期化の知見が得られた。だが実験は一進一退。共同研究者すら見つからず、「泣き明かした夜は数知れないが、今日だけは頑張ろうと思ってやり続けた」。
ネイチャーへの最初の論文投稿では「何百年の細胞生物学の歴史を愚弄している」とまで否定された。「きっと間違いだ」と、周りの研究者も首をかしげたが、「必ず人の役に立つ」との信念を貫き、約5年で論文受理にこぎつけた。千葉県松戸市生まれ。高校時代にたまたま手に取った科学雑誌の特集記事で「社会に貢献できる」と再生医療に強い興味を持った。「お風呂の時もデートでも四六時中、研究のことを考えていた」というほどの研究の虫。実験で着るのは白衣ではなく、祖母からもらったかっぽう着。「おばあちゃんに応援されているような気がするから」。実験室の壁はピンク色に塗り替え、机にはキャラクターが並び、研究室にはペットのスッポン。「この子が来てから実験が軌道に乗ったので幸運の亀なんです」と笑顔を見せた。(SANKEI EXPRESS)
■万能細胞 神経や筋肉、血液など体のさまざまな組織や細胞になる能力がある細胞。受精卵の一部を取り出して作る胚性幹細胞(ES細胞)や、京都大の山中伸弥教授が作製を報告した人工多能性幹細胞(iPS細胞)が代表例。iPS細胞は通常、皮膚などの体細胞に遺伝子を導入して作る。事故や病気で失った組織や機能を修復する再生医療や創薬、病気のメカニズム解明への応用に向け研究が進む。ES細胞は受精卵を壊すため倫理面の課題や、移植した際の拒絶反応の問題がある。iPS細胞はがん化を防ぐなど安全性の向上が課題となっている。