キャパの十字架(沢木耕太郎)

猫のマリッペが明け方の4時過ぎからゴソゴソと飛んだり跳ねたりのお転婆を始めたので寝ていられず、ラジオをつけてNHKラジオ深夜便を聞いていたら、沢木耕太郎さんのインタビューが始まっていた。キャパの話に思わずダンボ耳になってしまった。


当時無名の写真家だった23歳のキャパを時代の寵児にしたこの一枚の写真「崩れ落ちる兵士」は、銃弾によって身体を撃ち抜かれた兵士の「死の瞬間」を捉えたとされているが、そうではなく、単に訓練に参加した男が足を滑らせたところを撮った写真にすぎない。さらに、この写真を撮ったのは、当時キャパと同棲していた女流写真家(ゲルダ・タロー)が撮ったものだったらしい。

沢木耕太郎が20年に及ぶ検証と調査によってこの結論に至った。

常識に果敢に挑戦するジャーナリスト魂に感動。


リチャード・コシミズさんは裏権力の真相と悪行を果敢に暴き立てる真正のジャーナリストです。スレチでした(・。・)ぷっ♪



ところで、この写真を撮った女流戦場カメラマンのゲルダ・タローはそのあと亡くなった。なんだか最近シリアで反政府軍によって謀殺された山本美香さんを思い出した(涙)。

●松下金融相不審死事件と山本美香さん殺害事件は悪徳マスコミの“未必の故意”犯罪である
http://d.hatena.ne.jp/gyou/20120914


【参考】

沢木耕太郎 推理ドキュメント 運命の一枚
〜"戦場"写真 最大の謎に挑む〜
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2013/0203/
2013年2月3日(日)
午後9時00分〜9時49分総合

これは、作家沢木耕太郎さんの取材と思索を軸に、テレビ60年にふさわしい映像表現・分析手法を駆使して、現代史の謎に迫るドキュメンタリーである。
戦争報道の歴史の中で、最大の謎と言われる一枚の写真がある。「最も偉大な戦場カメラマン」と称されるロバート・キャパ(1913−54)が、スペイン内戦のさなかに撮った「崩れ落ちる兵士」である。銃弾によって身体を撃ち抜かれた兵士の「死の瞬間」を捉えたとされるこの写真は、フォトジャーナリズムの歴史を変えた傑作とされ、それまで無名だったキャパを時代の寵児に押し上げた。だが、この「奇跡の一枚」は、真贋論争が絶えない「謎の一枚」でもあった。ネガは勿論、オリジナルプリントもキャプションも失われており、キャパ自身も詳細について確かなことは何も語らず、いったい誰が、いつ、どこで撃たれたのか全く不明なのだ。
キャパに魅せられた沢木耕太郎氏は、20年近くこの謎を追い続け、今意外な「真実」にたどり着こうとしている。それは、自殺願望があると噂されるほど危険な最前線に赴き、ついに戦場で命を落とすことになったキャパの「人生の秘密」を解き明かすものでもあった。
番組は、沢木さんの新事実発掘と思索の旅に同行、さらに最先端のCG技術を駆使し、「崩れ落ちる兵士」がどのような状況で、そして誰の手によってカメラに収められたのか、世紀の謎に迫っていく。

キャパの十字架

キャパの十字架



ロバート・キャパ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%91