[風雲急メモ]笹子トンネル事故(続報)

吊り金具のボルトが数本抜けただけで互いに独立していたはずの天井板が100メートル以上にわたって連鎖崩壊する原因がわからなかった。

トンネル工学の専門家もありえない事故だと言っていたが、コンクリート天井板が互いに鉄筋で連結されていたとは・・・

ベンチャー革命さんが指摘しているように、笹子トンネルの天井設計には大きく二つの設計ミスがあった。

(1) 施工信頼性の低い接着剤系アンカーボルトを上向きに使用(誤用)し、ダクト重量支持(長期荷重設計)に使用したこと。
(2) 本来、軽量化すべき天井換気ダクトの材料に、重いコンクリート・パネルを使用したこと。
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/31000233.html


さらに怖ろしいことには、重いコンクリート天井板が相互に連結されていたとは・・・重大な施工ミス



●トンネル 天井板の連結で大規模な崩落か
12月4日 19時12分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121204/k10013949761000.html
中央自動車道の笹子トンネルの事故で、崩落した天井板などのコンクリート製の板は、鉄筋などで互いに連結されていたことが分かりました。
専門家は、連結されていたことで100メートル以上にわたる大規模な崩落になった可能性があると指摘しています。
この事故では、天井板を取り付ける鋼材をトンネルの上部に固定していたボルトが抜け落ちるなどして、天井板が130メートルにわたって崩落しました。
中日本高速道路によりますと、天井板は1枚当たり幅が5メートル、奥行きが1メートル20センチ、厚さが8センチあって、中に鉄筋が通っていて、隣り合う天井板の鉄筋を溶接することで互いに連結されていたということです。
また、天井板の上の空間に垂直に立てられていた、厚さ10センチのコンクリート製の板は、天井板を取り付ける鋼材にボルトで固定され、このうち一部の板は隣の鋼材に連結されていたということです。
このため複数の専門家は、何らかの原因で天井板の落下が始まり、連結した構造だったことで大規模な崩落になった可能性があると指摘しています。
トンネルの構造に詳しい大阪大学の谷本親伯名誉教授は、「ボルトや周辺部分が広い範囲で劣化していたことに加えて、天井板がつながっていたことで規模が大きくなった可能性がある」と話しています。