検証(128)米国地質調査所の人工地震報告書

何らかの理由で地殻中に水が注入されることによって地震が発生する。たとえば、中越地震炭酸ガスを地中に注入する作業によって地中の水が地殻中に圧入されたのが原因ではないかという学者も多い。

また、石油や地下資源の掘削の際に発生する廃水が地殻中に注入されることによって地震が発生する現象は昔から多く報告されている。
今回の米地質調査所(USGS)による調査報告は、近年アメリカの各地で地震が頻発している原因に関するもの。
プレートテクトニクス理論で地震発生を説明する必要はない。もちろんプレート断層のズレで地震が起こることは皆無だとまでは言わないけど。
今回の報告は、多くの地震山本寛氏や石田昭氏の「爆発理論」で説明可能だということの実証例でもある。

そして、重要なことは、地震の要因となる爆発現象には、2種類があるということ。
(1)地殻への水の注入による非意図的な自然の爆発現象
(2)核兵器などによる意図的な爆発
の2種類。


●米内陸部での地震増加、「ほぼ確実に人為的」=USGS
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTYE83I01720120419
[ワシントン 17日 ロイター] 米地質調査所(USGS)の研究者らは、米内陸部にある石油やガスの掘削で利用した廃水を処理する場所の近くで、地震の回数が「飛躍的に」増えたとする報告書をまとめた。

報告書は、アーカンソー州コロラド州オクラホマ州ニューメキシコ州テキサス州の米内陸部で昨年、マグニチュード(M)3以上の地震が20世紀の平均の6倍に増えたと指摘。

化学処理された水や砂を地下に注入して石油やガスを採掘する「水圧破砕」と地震の増加をはっきりとは関連付けていないが、水圧破砕で出る廃水などが断層をずらす原因になっている可能性を示唆している。

同報告書の内容は、サンディエゴで開催される米地震学学会の会合で詳しく協議されるが、抜粋では「M3以上の地震増加は現在進行中」と指摘。「ここに記述された地震活動率の変化は、ほぼ確実に人為的だが、採掘方法の変化もしくは石油・ガス生産の生産速度にどれぐらい関係しているかはいまだに分からない」としている。

USGSの統計によると、M3以上の地震発生回数は1970─2000年には年間21回(誤差7.6)だったが、2001─2008年には同29回(誤差3.5)となり、2009年には50回、2010年には87回、2011年には134回と飛躍的に増えた。

USGS地震科学センターのアーサー・マッガー氏は、急激な地震の増加について「理由は分からないが、自然現象とは思わない。なぜなら自然では、これほどまでの増加は余震や火山環境でしか見られないからだ」と語っている。